2010-01-01から1年間の記事一覧

謝意

当ブログと相互リンクしてくださっている方。足を運んでくださっている方。ありがとうございます。皆さんが想像する以上に、私は皆さんに励まされています。

西部劇

「ハリウッド映画は、どのように装いを変えても、その根幹は西部劇だ」という論を読んだことがあります。『ダイ・ハード』然り。『リーサル・ウェポン』然り。“現代を舞台にした西部劇”という惹句。マイケル・サンデル教授の著書の中で、“アリストテレスの目…

バックステップ

BOX

“前へ”といっても、愚直に前に出ても被弾するだけ。ボクシングは出入り。その攻防の中で踏むバックステップは、ステップインと二つで一つです。そのバックステップを苦しい状況からの単なる後退にするか、次なる前進のためのものとするか。それは、ひとえに…

前へ

BOX

リングで相手と向き合った時、活路は前にしかありません。

その意気や良し

映画『メジャーリーグ』は再生の物語です。夫の遺産として球団を受け継いだ女性オーナーには、それを運営する意欲も、愛情もありません。彼女は、チームが弱小で不人気になり、観客動員数が一定の水準まで落ち込むとフランチャイズを移転できるという規約に…

『盗賊』

『ハーバード白熱教室講義録』で、“自由とは自律”という論が語られます。自律とは、自分が自らに課した道徳的観念や規範に従うことを指します。当然ながら、この説明では言葉足らずです。念のため。この“自律”について読んで、三島由紀夫の『盗賊』を思い出…

『ハーバード白熱教室講義録』

先日読んだ『これからの「正義」の話をしよう』は、著者のマイケル・サンデル教授の、ハーバード大学での講義を基に書かれた本でした。その講義を書籍化した『ハーバード白熱教室講義録』を読みました。『これからの「正義」の話をしよう』を読んだ後でした…

レームダック

東京都青少年健全育成条例改正について。アメリカ大統領の任期は二期八年です。その終盤には、人々の関心は次期大統領の選出に移り、現職の大統領は所謂“レームダック”となります。日本語では“死に体”とも訳されます。最高権力者でありながら、人々の意識で…

お役に立ちたい

徒然なるままに思うところを書き記していますが、たまには他人様(ひとさま)のお役に立ちたいと思い立ちました。当ブログに足を運んでくださる方の中には、船戸与一の愛読者の方もいらっしゃると思います。……、いますよね?そこで、「こんなところで読める…

基準

BOX

自分の中で“この程度はできる”という基準を作ろうと思い立ち、縄跳びは、3分×18ラウンド=約1時間エアロバイク(自転車こぎ)は、1時間という分量をこなしたことがあります。そして、今日。腹筋運動でも、その基準を作ることにしました。結果……、やり方や回…

読まない

私は、「趣味は読書です」と言える程度にはキャリアを積んできたと、ささやかながら自負があります。しかし、現在ただ今だけでなく、過去に書かれたものも含めて、書物の世界は膨大な広がりを持ち、一生の間に読める分量は、(それらとの比較において)微々…

宣伝効果

プレイステーションとセガサターンは、ほぼ同時期に発売されました。そして、ゲームソフトの製作会社も、同一タイトルの商品をプレステとサターンの両方に向けて製作販売していました。その後の趨勢はご存知のとおり。では、どこで差がついたのか?私見です…

Jupiter

たまには、宇宙を旅するのも乙なもの。

ポケミス記念日

広大無辺の書物の世界。まだまだ未知の領域はあるもの。ハヤカワ・ポケット・ミステリー、通称ポケミスの本を初めて買いました。ジョージ・ペレケーノスの『夜は終わらない』です。だから、今日は“ポケミス記念日”。

『U.W.F戦史3』読了

夢を、見ていました。「UWFに所属するプロレスラーの全員が全員、“強さ”や“最強”を目指していたのではなかった」という単純な事実を見落とすほどに、夢を見ていました。新生UWF=前田日明であること。他の選手に、前田に匹敵する人物がいないこと。その二点…

村上春樹とハードボイルド

以前、村上春樹がレイモンド・チャンドラーの作品を翻訳したことについて、思うところを記しました。http://d.hatena.ne.jp/ocelot2009/20091015/1255619982村上春樹は、『ロング・グッドバイ』のあとがきに、短めの評論と呼ぶべき文章を書いています。その…

『U.W.F戦史3』読み始め

旧と新生、二つのUWFの最大の違いは何か。それは“エースの存在”です。旧UWFでは、佐山聡がすべての面で牽引役でしたが、藤原喜明、木戸修、前田日明がいるリング上の戦いにおいては“エース”ではありませんでした。逆に、新生UWFでは、それらすべてを含めて前…

『U.W.F戦史』

脳裏でフラッシュバックする映像。断片的な記憶が有機的に結びつく快感。『U.W.F戦史』は稀有な読書体験をもたらしてくれます。著者が門外漢ということで、事実誤認や、読者である私とは違う解釈をしている部分があったりしますが、それは私が自身の中で補正…

アイ・アム・プロレスラー

この煽りVが描いているのは、安生ただ一人の物語ではありません。私には、安生の向こうに、私が名前を知り得るすべてのプロレスラーの顔が見えます。

冬、雪、この曲

INOKI BOM-BA-YE 2010

かつて、新日本プロレスに所属し、そこからプロレス人生をスタートさせた多くのプロレスラーに問いたい。企業では、新入社員やキャリアの浅い若手も、その立場に応じて業務の一端を担い、その貢献によって給与を得ます。あなたたちは、新人や若手時代に、ど…

らしくないけれど

長谷川穂積が、大差の判定勝利で、一階級飛び越えての二階級制覇を成し遂げました。華麗なステップを踏み、スピーディーな出入りで相手を翻弄する。静と動。緩と急。そのメリハリでKO勝利を重ねてきた長谷川でしたが、今日の試合、母親の死を承けて、その墓…

猪木の視線

あちこちのブログ記事を見て、最近しみじみ思うこと。一貫してプロレスと格闘技を区別せずに論じるアントニオ猪木の視線の凄み。

連鎖を断ち切る

今日の読売新聞で、中学二年の女子生徒が、いじめを苦に飛び降り自殺したと報じられています。負の連鎖。繰返され、絶えずフォローされる報道を目にすることで、彼ら彼女らの中で、“自殺”が確かな手触りを持った“選択肢”になっています。その一方で、親は、…

『社会は情報化の夢を見る』

佐藤俊樹の『社会は情報化の夢を見る』を読みました。十五年前に書かれた旧版に加筆訂正し、さらに補遺を加えたもので、<[新世紀版]ノイマンの夢・近代の欲望>という副題がついています。「新しい情報技術が社会を変える! 私たちは何十年もそう語りつづけ…

埒外の者

クラスメイトが自ら命を絶つに至ったいじめに加担した者。累が及ぶことを恐れて知らぬ振りを決め込んだ者。きみ達は、将来知ることになるでしょう。自分たちは、世の多くの人のように、同窓会で旧交を温めたり、思い出話に花を咲かせたり、近況を知らせあっ…

責任を取らない大人たち

女子児童の自殺が、日数を経ても、新聞紙上でフォローされています。教師たちの「いじめがあったという認識は無かった」という主張を覆す事実が次々に明るみに出る様子は、あの「薬害エイズ事件」で、厚生省(当時)が「無い」と言っていた資料が次から次へ…

笑顔ひとつ

あれからずっと、彼女の前で笑顔になれない。笑顔を作っている。笑顔を作る練習なんて、したことがなかった。それは、自然になるものだと思っていたから。それはつまり、私が恵まれた人生を送ってきたということ。それに気付かずにいた、無神経な愚か者だと…

覆水盆に返らず

仙石官房長官が、自衛隊を指して「暴力装置」と言い放ちました。殺傷能力を持つという点で、警察とともに自衛隊もまた“暴力の機能”を持つことは、自明の理です。“暴力”とは、理不尽な力によって他人を屈服させるものです。それを理性の力で制御してみせると…

メルトダウン

雨後の筍の例えのままに、新しい団体が生れては消え、消えては生まれるプロレス界。選手の拡散と、それに伴う層の薄さ。そして、決定的なレベルの低下。その結果、メジャー団体とマイナー団体の区別すら曖昧になりました。これが第一のメルトダウン。選手層…