2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

イメージ戦略

わたしが住む地域でも、スマートフォンと地域の防災無線のスピーカーからJアラートというおしゃれな警報が流れました。不快な音。まず最初に思ったのは、それでした。生理的嫌悪感をもよおさせる、気持ちの悪い音でした。今回のことで、北朝鮮とJアラートの…

『それから』

江戸時代、国とは藩のことでした。それは「国へ帰る」という表現で現在に残っています。その封建制度の世にはなかったけれど、近代国家の明治の世に現れたもの。それは“社会”です。国家の内実としての社会を構成するのは“市民”です。言い換えれば、明治にな…

思い出は力

かつてキミが聴いていた音楽は、わたしの出発点を明確にしてくれる。

『三四郎』

青春小説の系譜を遡ったとき、たどり着くのが夏目漱石の『三四郎』なのかもしれません。すべてはここから始まった。そんなコピーが思い浮かびます。文学史や近代小説という視点からの評論は専門家にまかせて、ここはひとつの小説として向き合いたいところで…

悔い

誰もが、もう一度まったく同じ人生を送りたいかと訊かれたら、否と答えると聞いたことがあります。悔いばかりの人生です。何かに失敗したこと、もう少し上手くやれればということ。そして、しなかったこと。しかし、取り返しはつかなくても、やり直すことが…

『オリヴァー・ツイスト』

ディケンズの『オリヴァー・ツイスト』を読みましたが、なんとも感想を書きにくい小説です。主人公の少年の名前がオリヴァー・ツイストですから、彼の経験する出来事と、それらを経ての人間的成長を描いた物語と思いきや、そうではありません。オリヴァー少…