2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『ドリーミング・オブ・ホーム&マザー』

打海文三の『ドリーミング・オブ・ホーム&マザー』は、私にとって二重に思い出深い作品です。“大根を売るように、小説を売る”このコンセプトのもとに、この作品は著者のブログにて連載されました。つまり、誰もがネット上で無料で読めたわけです。打海文三…

趣味の話2

数年前、ギター教室に通っていました。ほぼ三年間続けましたが、先生がその大手の音楽教室の講師を辞め、独立して個人的に教えることにしたということで、月謝がぐぐっと上がり、残念ながらそこで一旦終わりにしました。始めた当初はコードも知らない初心者…

趣味の話1

もう何年も前、あるお見合いパーティー(当時、婚活という言葉はありませんでした)にスタッフとして関わったことがあります。最初に参加者が順に一言自己紹介をしました。その中でいまだに覚えているものがあります。確か二十代半ばくらいの男性だったと記…

マイブレス

shingol氏が、主催されているレスリング道場に“マイブレス”と名づけられたのを目にした時、漫画の「ジョジョの奇妙な冒険」を思い出しました。(有名な作品ですので、内容についての説明は省略します)主人公のジョジョが武器とするのは“波紋法”です。規則正…

美味いと叫ぶ

BOX

昨日、今日と空手やボクシングについて書きましたが、結局こういう結論です。一生懸命汗を流した後のビールは美味い!!!

ささやかだからこそ

BOX

ボクシングは、相手に対して半身に構えます。これは、第一に相手に晒す身体の表面積を最小限に抑えるため、第二に昨日書いた身体の回転を生むためです。そして、両腕は脇を絞って“ll”の形にします。この状態から最短距離でパンチを繰り出し、また顎や腹部を…

押忍

“残心”とともに、ボクシングジムで汗を流している時にいつも心の片隅にあるのが“押忍(おす)”という言葉です。空手では、返事は“はい”ではなく“押忍”です。流派によっては、型の演舞や組み手の際の気合の声にもしています。黒帯を締めた最初の正月だったと…

残心

BOX

“残心”武道における心構え。一つの動作が終わってもなお緊張を解かないこと。剣道では打ち込んだあとの相手の反撃に備える心の構え、弓道では矢を射たあとその到達点を見極める心の構えをいう。(大辞林)ボクシングの基本は、左ジャブから右ストレートの、…

宿題

『チーズはどこへ消えた?』迷路の中のネズミ。手元には餌のチーズがありますが、無限ではなく、食べ尽くしてしまえば飢えるのは間違いありません。そこでネズミは“ポジティブに”新たな餌を求めて迷路の通路に一歩踏み出します。この単純なストーリーは、“変…

厳しい現実

立ち止まることは、現状維持すら意味しません。それは明らかに後退です。昨日、身に染みて実感しました。ジャーナリストの立花隆の著書に、大略次のような文章があります。(記憶を頼りに書いていますので、正確ではありませんが)(人間を含めた)生き物に…

同調圧力2

複数の人間が集まった時、団結する(仲良くなる)最も手っ取り早い方法は、外部に共通の敵を作ることです。先日の朝青龍に対する、また今回の国母選手に対する過剰なまでの批判を見ていると、そうまでして“皆で叩く対象”を作らなければ不安なのかと思わずに…

同調圧力

“和を以って尊しとなす”の文言以来、日本の社会では、あらゆるレベルで同調圧力がかかります。オリンピック代表の国母選手に対する批判を見て、その同調圧力がここまで露骨に表に出てくるようになったかと肌寒さを覚えます。国母選手のだらしない服装や、そ…

ささやかな抵抗

福井晴敏は話題になった『亡国のイージス』以降、そのすべての作品をハードカバーの単行本で購入して読んでいます。(一冊だけ、映画を扱ったエッセイが文庫で出ていますが)たった一つの例外を除いて。それは『機動戦士ガンダムUC』(以下『ユニコーン』)…

前田日明

前田日明がどう否定しようと、犬猿の仲である佐山聡の後追いをしている事実は事実です。旧UWFにおいて佐山が主張していたことを、新生UWFにおいて実行したのは誰の目にも明らかです。芸能プロダクションと契約して、コンサートを模して月一回の興行形態を確…

佐山聡

力道山が始め、ジャイアント馬場とアントニオ猪木が継承した日本のプロレス。そのリングは未だに一人のプロレスラーの影を追い求め、その呪縛を払拭できずにいます。タイガーマスク。マスクを被っていた佐山聡自身が紆余曲折の末にプロレスのリングに戻って…

自戒を込めて

“期待”は裏切ってもかまわない。しかし、“気持ち”を裏切ってはならない。

白洲次郎

白洲次郎という人物をご存知でしょうか?終戦直後の占領時代。絶対的権力者のGHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた男。「育ちの良い生粋の野蛮人」(今日出海)モットーは「(人間は)死んだらクサル」遺言は「葬式無用 戒名不要」の二行のみ…

『東京BABYLON』

CLAMP(という漫画制作集団)に『東京BABYLON』という作品があります。陰陽師の皇昴流(すめらぎすばる)と双子の姉の北都、そして桜塚星史郎の三人が活躍する怪奇ファンタジーです。星史郎は“桜塚護(さくらづかもり)”と呼ばれる、陰陽術を使う暗殺集団に…

説得力

私は日常的に本を読むことを習慣にしています。ジャンルは問わずに興味を持ったものを手に取っていますが、その中でも特にミステリーと呼ばれる作品を読むと、「リアリティ」とは何だろうと考えます。ミステリーは実際にあった出来事を下敷きにしていたとし…

朝青龍引退に想う

以前、刑事裁判において、被告に対して「むかつくんですよね」と声を荒げた裁判員について書きました。今回の騒動で、嬉々として朝青龍を叩く人たちを見て、同様の印象を持ちました。彼らは人一人を裁いて、その人生を左右する権利を神から与えられたとでも…

男の友情2

映画『スタンド・バイ・ミー』。私がここで内容を説明するまでもない名作です。私はこの映画を観るまで、親友とはいつも仲良くしている友人、いつまでも仲良くしている友人と単純に考えていました。この作品はその幼い見方を打ち砕いて、私を少しだけ大人に…

男の友情1

エッセイだったかインタビュー記事だったか記憶が曖昧ですが、北方謙三が大略次のように発言しています。“男の友情といっても、現実には金に困った相手に二、三十万用立てるくらいのものだろう。だからこそ、自分は小説の中で、そうではない男の友情を描いて…

まだ涙が出る

自己憐憫は醜悪。でも、「嗚呼、これは自分だ」と思う。