2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

巨星堕つ

小さな命が生まれる一方で、老いた命が消えていきます。老いた命が消えていく一方で、小さな命が生まれます。そのダイナミズムの前に立ちすくみます。家族全員がお世話になっていた恩人と呼ぶべき人が亡くなりました。その縁がなかったら、私たち家族の姿は…

約束

願いは叶いました。さあ、いつでもどうぞ。

恥を晒す

「アラブの春」に始まった中東の混乱は収まる気配を見せず、混迷の度を深めています。そこで、最初の問い。アナタは“中東”とは何か、定義できるでしょうか。私は、本書『<中東>の考え方』を読むまで、そのようなことを考えたこともありませんでした。そし…

私的:船戸与一論 其の十

大略「高度工業化社会と植民地を併せ持つアメリカを舞台としてハードボイルドは成立する」と云う船戸与一の作品の読者には、そのアメリカの覇権主義は現実そのものです。船戸作品にはアメリカ以外の国を舞台にしたものも数多くありますが、上記のテーゼを踏…

同じだ

都合の悪いことからは目を逸らし、自分が信じたいことしか信じないのが日本人の特性と云われますが、どうやら、それは洋の東西を問わないようです。そして、為政者が美辞麗句を並べ、自分たちに都合の悪いことは隠そうとするところも。その権力の暴走を許す…

ジャーナリズム

アフガニスタン侵攻やイラク戦争に際してアメリカのマスコミが国家権力に迎合したことは周知のことです。しかし、アメリカの裏面史を描く本書において、真っ当な批判記事が数多く引用されています。それらは、ジャーナリストが自分たちで調査したものであり…

傍観者

「原爆投下が戦争の終結を早めた」という言説が神話に過ぎないことは、日本人なら百も承知です。と同時に、この本を読んだアメリカの人々が驚き、憤り、ここに書かれていることは物事の一面でしかないと考えるだろうとも想像できます。理解や解釈は、その人…

応援したい

子育ては、大袈裟でなく一大事業です。親という他人の世話がなくては、赤ちゃんは生きられません。そして、親は自分のための時間を失くします。次から次へと“やること”があって、自分のことは後回し。食事は立ったまま、場合によっては忘れてしまうこともあ…

残暑お見舞い

夜、室内の気温が三十度。それで「涼しい」と感じてしまう猛暑の夏。

洗練

ボクシングにおいて、どうして(相手に大きなダメージを与えるものではない)左ジャブが大切なのかを未経験者に理解してもらうのは困難です。久し振りに試合を観戦して、日本ランキングの上位に名を連ねる選手、そして、日本チャンピオンの動きを美しいと感…

戦う男の浪漫

通っているボクシングジムの選手の試合があり、久し振りに観戦しました。今日がデビュー戦という選手同士の組み合わせから、日本ランカーのセミファイナル、日本チャンピオンのメインイベントまで、全七試合。それぞれに技術の巧拙はあります。しかし、それ…

会議

ドラマ『七つの会議』では、物語の折々に会議の場面が挿入されます。上は親会社の社長をはじめとする重役が居並んだ“御前会議”から、下は屋上にパイプ椅子を並べた“俺たちだけの会議”まで。不良品の回収のための部署だけを残して、会社は解体されました。そ…

積む

職場で欠員ができ、新人が入社してきましたが、二週間で「辞めたい」と言ってきました。その理由として「自分は正午になると同時にピタッと昼休みに入り、五時半になったらパッと席を立って帰るのでなければ働けない」とのことでした。そして、「迷惑をかけ…