2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

プロフェッショナル

観る者を魅了して尚且つ勝つのがプロ。経過ではなく結果がすべてであるのもプロ。内藤大助VS亀田興毅。二人のプロの闘い。内藤に、観客を魅了して尚且つ勝つ力が無かったということ。対する亀田はアウトボクシングに徹してカウンターでポイントを稼ぐ闘い方…

私の好きな作家:高村薫

硬質な文体と、精緻な描写。そこには、読者に委ねるという妥協はありません。逢坂剛は高村薫の『リヴィエラを撃て』を評して、「この作品は知的に挑戦的で、一度読んだだけで理解できたという人がいても、私はそれを信じない」と書きました。夢枕獏に『魔獣…

大晦日と格闘技

今年の大晦日、二つの格闘技団体が合同で興行を行うことが発表されました。目玉カードは魔裟斗の引退試合と、石井慧VS吉田秀彦。他にも二つの団体の対抗戦的組み合わせも予定されているようです。しかしながら、私の中ではいまいち盛り上がりがありません。…

私の好きな作家:五味康祐

井上雄彦の『バガボンド』が売れていると耳にした時、ならば五味康祐の作品が売れる素地はあると思いました。日本浪漫派の詩人、保田與重郎に師事した五味康祐の書く文章は漢文調で格調高く、その手で描かれた剣豪小説は、武士道という言葉では捉えきれない…

私の好きな作家:山田風太郎

多感な学生時代に終戦を迎えた山田風太郎の作品には、虚無に通じる諦念が漂っています。それが飄々とした人生観と結びつき、独特な世界観を作りあげています。赤塚不二夫の漫画には奇形的と言って良いほど風変わりなキャラクターが数多く登場します。これは…

私の好きな作家:隆慶一郎

「正史からは窺い知ることの出来ない歴史の裏面に存在したかもしれないifを、想像力を働かせてあれこれと夢想することは、伝奇小説の最も素晴らしい楽しみのひとつである。そして、こうした夢想が、たぐいまれな物語性と最新の歴史研究を根底に据えた知的ダ…

この曲は思い出の曲

たった今聴いたにもかかわらず、思い出の曲。今日は平成21年11月21日。

言い様の無い不愉快さ

今日、仙台地方裁判所で強姦致傷事件の裁判員裁判があり、男性の裁判員が被告に対して「むかつくんですよね」と声を荒げたことが報道されました。裁判員制度においては“事件”と呼んでも良いであろうこの出来事は、その記録において汚点として残ることでしょ…

思い出話:祖母の死

祖母は目が不自由で、私がもの心ついた時には既に、食事とトイレとお風呂以外の用で自室から出ることも無い生活を送っていました。最後の数年は完全に寝たきりになり、施設に入ることも無く、家で下の世話も含めて介護をしました。不思議なもので、身内の死…

映画『リーサル・ウェポン3』

メル・ギブソン演じる、妻を亡くして自暴自棄になっている若手刑事のリッグスと、ダニー・グローバー演じる、家族を大切にする定年間近の老刑事マータフの葛藤と絆を描くシリーズ。第一作は“現代を舞台にした西部劇”と言われればなるほど納得の傑作。そして…

川崎フロンターレの醜態

負けた時こそ、胸を張れ。顔を上げて、勝者を讃えよ。逆境にある時こそ、その人の真価が問われる。きみたちには三浦和良という、尊敬すべき先達がいるじゃないか。

遊びをせんとや生まれけむ

遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけむ、遊ぶ子供の声聞けば、我が身こそさえ動がるれ。(梁塵秘抄)曲解は読者の特権。貴方はどんな“遊び”をするために生まれてきたのでしょうか? 貴方は一生を賭けるに値する“遊び”と巡り会えたでしょうか? …