2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

傲慢と媚び

今日の読売新聞の朝刊を開いて、不気味なものを感じました。「衆院選の『1票の格差』を巡る16件の行政訴訟で、各高裁は14件の『違憲』判決を出している。中には『選挙無効』という行き過ぎた判断もあったが、与野党は『違憲』を重く受け止めねばならない。」…

『スケアクロウ』

ミステリーには、読者に対してフェアであることが求められます。最後の謎解きの段になって、それまで読者に提示されなかった事実が出てきたり、物語の最後になって登場した人物が犯人だったりしては、「では、そこまでのストーリーは何だったのか」というこ…

誇ろう

いまの自分を誇ろう。生きてきた時間を、積み重ねてきたものを。自分で自分を誇りに思わなかったら、人間、生きてきた甲斐がないじゃないか。

皆で決めれば怖くない

今日の世界情勢が、誰か一部の人々の思惑に従って動いているというのは陰謀論としては下の下です。(ここで論理の飛躍)ということは、帝国主義とは、実は最も民主的なものなのかもしれません。

新たな冷戦

TPPについて、浜矩子は、世界経済の囲い込みと分断という文脈で批判しています。グローバルという掛け声とは正反対で、誰にも益するところがないと。それが地政学的な意味を強め、新たな冷戦構造が生まれる土壌になるかもしれません。かつての冷戦と違い、国…

交渉人

政治家を名乗るすべての人に問いましょう。「その立場にはない」という言い訳は通じません。アナタは、アナタ方ではなくアナタは、この国に暮らす人々の“幸福に生きる権利”を守れる力を持った、タフなネゴシエイターでしょうか。

不都合な事実

TPP狂想曲が、そのトーンを上げ始めました。このような時期が来ることは、誰もが承知していたはずです。かつての学生運動と重なります。反体制、造反有理を叫んでいた若者たちが、きちんと大学を卒業し、その欺瞞を批判した実社会に何の躊躇いも持たず組み込…

鎮魂歌

悲しみと怒りは表裏一体、一枚のコインの表と裏。

原罪

あれから二年。何が変わり、何が変わらないのでしょうか。このブログを始めた頃、マスコミの非道について書きました。http://d.hatena.ne.jp/ocelot2009/20090714/1247580927同じことが繰り返されています。子供たちに、大切で大好きだった(と過去形で書か…

『リフレはヤバい』

小幡績の『リフレはヤバい』は、アベノミクスの中核を成す“リフレ”政策を批判した本です。「グローバル企業とは、何か?」という問いに対する著者の答えに、この本で主張されていることが凝縮されています。毎日のニュースの中で「今日の為替市場の円相場は…

歴史の中で

中国の人口は約13億人。2012年の時点で、共産党員は6%あまりの8260万人。増加率は前年比2.9%とのことです。私たちは、高校の世界史の授業で中国の歴代王朝の変遷を勉強します。その流れの中に“中国共産党”という名の王朝を位置付けてみると、色々なことが…

『天皇と東大』その四

『天皇と東大』を読んでいる最中、半藤一利の『昭和史』と『あの戦争と日本人』を読んでいて良かったと思いました。半藤一利は、先の戦争の教訓として「熱狂するなかれ」と書いています。新聞は大衆を煽り、大衆は新聞を煽りました。その相乗効果が生み出し…

『天皇と東大』その三

『天皇と東大』では、たくさんの○○主義が登場します。思想に関しては、まさに百花繚乱。治安維持法によって理不尽という言葉では足りないくらいの取り締まりと弾圧があったとしても、それらが「寂として声もなし」という状態ではなかったことに驚きます。も…

『天皇と東大』その二

東京帝国大学は、近代国家としての大日本帝国を運営する官僚を育成することを目的として存在しました。言ってみれば、日本の思想と制度の最先端であり、国家権力と密接に結びついています。その東京帝国大学が、学問の自由及び大学の自治という問題で国家権…

『天皇と東大』その一

大日本帝国の盛衰を描いた『天皇と東大』を読んで何よりも強烈に感じるのは、天皇陛下の孤独です。『天皇と東大』は、雑誌連載時は『私の東大論』というタイトルでした。天皇陛下の出番は多くはありません。しかし、この国のあらゆる制度、あらゆる思想は、…