2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『杉原千畝』

映画『杉原千畝』を観ました。まず何よりも、船戸与一の“満州国演義”シリーズを読んでいることが財産になっていることを語りたい。物語は満州国から始まります。スクリーンに映し出されるその街並みを見て、それだけで胸がいっぱいになりました。船戸与一が…

お客様相談室

先の戦争の、二度の原子爆弾の投下は、日本人の民族のDNAに傷をつけたのだと、しみじみと思っています。アメリカに逆らったら国が亡ぶ。その思考を、理屈ではなく遺伝子レベルで刻まれたら、自分たちに都合が良い未来図はアメリカを頂点とした秩序であり、そ…

この冬も

この冬も、微々たる金額ですがボーナスが出ましたので、僅かですが、「あしなが東日本地震津波遺児基金」に寄付をしました。今回は、それに加えて「特定非営利活動法人 国境なき医師団日本」にも寄付をしました。ずっと「日本ユニセフ」に寄付をしてきました…

『逆回りのお散歩』

内田樹と高橋源一郎の『ぼくたち日本の味方です』で、この時代の小説の在り方が語られています。大略「わたしたちの共同体のすぐ外側に、もう一つの異なる共同体があるのではないか。それを描けるのは文学だけだ」という話です。三崎亜記の『逆回りのお散歩…

プレッシャー

安倍首相が、三世代で同居して老いた親の介護をする家庭に対しての減税を口にしたとき、半藤一利の『あの戦争と日本人』を思い出しました。そのなかで、原子爆弾の研究と開発について、大略「アメリカは国家事業として国を挙げて取り組んでいたが、日本は(…

納税の義務

かつて、民主党が大勝して政権与党の座についた選挙のとき、こう主張しました。「税金の使い方を見直して無駄な出費を抑えれば、増税の必要はない」と。その結果が“事業仕分け”という茶番劇だったことは残念でしたが、その論旨には誰もが賛成したはずです。…