2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『9.11後の現代史』

昨今、異なる他者への憎悪を吐き出す言葉が話題になりますが、それは「そう言っているのは一部の人たちで、大多数は穏やかで理解のある考え方をしている」という注釈とともに語られます。際立って目立つ少数派だからこそ耳目を集めるのなら、イスラム教もま…

いつも

いつも、こんなふうに想っているよ。一緒にいるときも、会えないときも。

羽生結弦のフリーの演技を、土曜日ながら仕事で出勤していて、職場でテレビ観戦しました。その美しい滑り、見事なジャンプに目を奪われながらも、彼のフィギュアスケートへの想いが強く表れていたのは二度の着氷ミスを凌いだ場面だったと思います。どんな一…

『流星ワゴン』

父親と息子の確執など、ありふれたことです。逆に、だからこそ古より物語の題材になったきたのです。ある日、息子は父親が偉大でも立派でもなく、自分と同じ“ただの人”だと知るときが来るといいます。時代も環境も、与えられる情報も違うのですから、そうい…

『コルトM1847羽衣』

月村了衛の『コルトM1847羽衣』。美しい女性が最新式の拳銃、コルトM1847ウォーカーを手に活躍する伝奇時代小説です。その活劇を読んで感じたのは、これまでの作品以上に著者の反骨心が滲んでいることです。それを伝奇小説のなかに溶かし込んで、活劇を描い…

民草

テレビ番組『宇宙刑事ギャバン』の主題歌の2番の歌詞に、このような一節があります。「悪い奴らは天使の顔して、心で爪を研いでいるのさ」それは、こう続きます。「オレもオマエも名もない花を踏みつけられない男になるのさ」これを素直に読めば、悪い奴らと…