2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

想う

今から七十五年前。昭和十一年の今日、二月二十六日。二・二六事件が起きました。三島由紀夫は、二・二六事件に感銘を受け、『憂国』を書き、盾の会を作りました。あの自決も、この文脈にあるのでしょう。もし存命なら、その三島に訊いてみたかったことがあ…

思い出は踊る

十年前、インド旅行に行きました。その時、「彼女を絶えず視界の内に置くこと」を自分に課しました。その頃、聴いていた曲です。思い出の一場面に音楽があるというのは素晴らしい。

ただ、ひたすらに

現在、小島英記の『剣豪伝説』(ちくま文庫)を読んでいます。まだ実社会に足を踏み入れていない方。あるいは、そのキャリアを積み始めたばかりの方に紹介したい歌に出会い、読み終える前ながら、筆を執りました。剣の道を究めたと云われる人が詠んでいます…

不自由な強豪

エメリヤーエンコ・ヒョードルが引退発言を撤回しました。PRIDEの消滅以降、ヒョードルの試合数は激減しました。試合をしない強豪。私は、ヒクソン・グレイシーを思い出します。私たちは、アントニオ猪木の「私はいつ何時、誰とでも戦う」というセリフに魅せ…

これもプロレス

「別冊・プロレス昭和異人伝」のshingol氏と、元新日本プロレスの上井文彦氏の対談を観戦しました。http://www.ustream.tv/channel/ustcafe%E5%A4%A7%E9%98%AA世に売られている、対談を収録した書籍は、実際の発言を基にした原稿に、当事者が加筆訂正をした…

応援歌

男なら燃えろ。女なら痺れろ。

『八日目の蝉』

地中で七年間過ごした蝉が地上で生きられるのは、僅かに七日間。その七日間を越えて八日目まで生きたなら、その蝉は何を見るのでしょうか。赤ん坊を誘拐した女性は、冒頭で、その小さな身体の確かな重みを両腕に感じて慄きます。命の重み。人生は、分岐点は…

頑張れという声援

エメリヤーエンコ・ヒョードルが再び敗れ、引退を口にしました。雑誌「Number」に大相撲の元横綱、北の湖のインタビューを基にした記事があります。彼は、その中で、このように言っています。「(前略)負けろ、なんて声がかかったほうが燃えたね。がんばれ…

『いまを生きる』

この映画を観て、自分の心を縛るのは、他の誰でもない、自分自身だと知ります。他人のせいにするのは楽です。しかし、知ってしまったのなら、もう他人は関係ありません。世界と対峙するのは、自分の心だけです。

『フェイス/オフ』

大藪春彦曰く、「作家は、読者が、作者名を隠した状態で読んでもそうとわかるくらい、確立された文体を持たなければいけない」。(あいかわらずの、うろ覚えです)ジョン・ウーの様式美に酔う。

『セント・オブ・ウーマン』

アナタのために、心から怒ってくれる人がいますか? アナタの心の尊さのために憤ってくれる人がいますか?凍りついた心を溶かすのも、また心です。

ゴールではない

ボクシングの井岡一翔が、日本人として最速の七戦目で世界タイトルを獲得しました。無敗で、今回が七度目の防衛戦というチャンピオンを破ってのことで、周囲のお膳立ての要素もなく、素晴らしい偉業です。第二ラウンドにダウンを奪った左フック。試合を決め…

ナンボのものか

高校、大学の入試の時。周囲の受験生が皆、自分よりも成績優秀に見えて臆したことはありませんか? 同程度の成績の者ばかりなのに。世界最高峰? UFCがナンボのものか。その気概が無くて、どうする。

能動性

「一発決めて、殴り倒したい」そんなふうに考えていては、勝てません。それは“欲”。マイブレスが唱える“能動性”とは正反対のものです。

返ってきた答案

今になって、しみじみとわかります。テストの後。返ってきた答案用紙を見て、自分が間違えた問題を解きなおし、正解を、正解に至る道筋を理解することの大切さを。UFC126において、山本“KID”徳郁が敗れました。が、それは大したことではありません。次です。…

人物像なんて

NHK大河ドラマの主人公、お江の方。彼女は、映画やドラマ、歴史・時代小説において、否定的に描かれることの多い人物です。曰く、二代将軍の秀忠を尻に敷いた怖い妻。曰く、長男の家光を嫌い、次男の忠長を溺愛したために、三代将軍を誰にするかという後継問…

八百長がどうした

大相撲の八百長は、私が子供の頃から言われていました。7勝7敗で千秋楽を迎えたカド番の大関が負けた姿は見たことがありません。ある取り組みで、立ち合い、四つに組んだ状態から、その大関の対戦相手が(組んだ状態のまま)自分から後ろ向きに歩いて土俵の…

卒業しない宣言

消費者の欲望を刺激すべく、企業は新しい商品を次から次へと繰り出します。“新しい”ことに価値を見い出す人は、周囲の人々が次の“新しいもの”に興味を移すと、それに遅れまいとします。そして、その直前まで夢中になっていた対象について、こう言います。「…

キャンサーキャピタリズム

新しい刺激を求め彷徨う大衆もまた、人の世という身体に巣食うガン細胞のようです。そうして熱狂的にもてはやされたモノは、次の“新しいもの”が現れた時、“新しさ”以外に勝負できる要素を持っていなければ、淘汰されます。これもまた、小幡績が『すべての経…