人物像なんて
NHK大河ドラマの主人公、お江の方。彼女は、映画やドラマ、歴史・時代小説において、否定的に描かれることの多い人物です。
曰く、二代将軍の秀忠を尻に敷いた怖い妻。
曰く、長男の家光を嫌い、次男の忠長を溺愛したために、三代将軍を誰にするかという後継問題に混乱を生じさせ、結果、忠長を自害に追い込んでしまった愚かな母親。
その人物を主人公に据えたのですから、好意的、肯定的に描かれるのでしょう。
司馬遼太郎が主人公として小説を書くまでは、坂本龍馬は、幕末維新の物語において重要な人物ではなく、その他大勢の一人に過ぎないものとして扱われていたそうです。
このドラマが、お江の方の名誉挽回に繋がるか。
人を評価する=位置付けるというのは難しいものです。迂闊なことを言えば、こちらの見識の無さを見透かされてしまいます。
人物像なんて、こんなものです。