2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

迷路

複数の人たちがまとまる最も手っ取り早い方法は、外部に共通の敵を作ることです。ならば、人類が一致団結するためには地球の外、宇宙から異星人が攻めてこなくてはいけないのではないか。そう空想せざるを得ないくらい、北東アジアの平和と安定を求めて集っ…

義援金

相変わらず微々たる金額ですが、この夏の西日本豪雨災害の義援金として、地元の社会福祉協議会を通じて寄付をしました。こんなとき、己の力不足を痛感します。それでも「日はまた昇る」のです。無常とは、そういうことかもしれません。

いつものように

今年もまた夏が来て、「あしなが東日本地震津波遺児基金」と「国境なき医師団日本」に寄付をしました。告白します。忘れていました。記憶も決意も、こうして薄れていくのかと愕然としました。ずっと、あの日と地続きの場所にいようと思っています。

『七人の侍』③

「今回も負け戦だったな。勝ったのは百姓たちだ」とは、物語の最後、勘兵衛の締めの台詞です。それは麗らかな日差しの下、田植えの場面です。賑やかなお囃子、新たな季節への喜びに満ちた笑顔。それを離れた場所から眺める勘兵衛たちの横を、苗を担いだ女た…

『七人の侍』②

今回『七人の侍』を観て感心したのが、死の描き方です。野武士との戦いにおいて、七人の侍から戦死者が出ます。それらは敵との一騎打ちの末に壮絶に倒れるというものではありません。種子島(鉄砲)によるものです。それは一瞬の出来事。銃声が轟き、倒れる…

『七人の侍』①

「午前十時の映画祭」にて、黒澤明の『七人の侍』を観ました。映画館で鑑賞するのは、1991年のリバイバル上映以来、二回目です。物語の内容を承知して、展開の繋がりを意識しながら観ることが出来、その脚本の見事さ、言い換えるなら、無駄な登場人物が一人…

面子と大義名分

政治家は、有権者の支持によってのみ政治家たり得ます。つまり、彼ら彼女らが最も重視すべきは支持を得ること、あるいは支持を失わないことです。利害が反する二人の政治家が対峙して、双方が完全な利益(=自分を支持する人たちが完全に満足する結果)を手…