2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

INOKI BOM-BA-YE 2010

かつて、新日本プロレスに所属し、そこからプロレス人生をスタートさせた多くのプロレスラーに問いたい。企業では、新入社員やキャリアの浅い若手も、その立場に応じて業務の一端を担い、その貢献によって給与を得ます。あなたたちは、新人や若手時代に、ど…

らしくないけれど

長谷川穂積が、大差の判定勝利で、一階級飛び越えての二階級制覇を成し遂げました。華麗なステップを踏み、スピーディーな出入りで相手を翻弄する。静と動。緩と急。そのメリハリでKO勝利を重ねてきた長谷川でしたが、今日の試合、母親の死を承けて、その墓…

猪木の視線

あちこちのブログ記事を見て、最近しみじみ思うこと。一貫してプロレスと格闘技を区別せずに論じるアントニオ猪木の視線の凄み。

連鎖を断ち切る

今日の読売新聞で、中学二年の女子生徒が、いじめを苦に飛び降り自殺したと報じられています。負の連鎖。繰返され、絶えずフォローされる報道を目にすることで、彼ら彼女らの中で、“自殺”が確かな手触りを持った“選択肢”になっています。その一方で、親は、…

『社会は情報化の夢を見る』

佐藤俊樹の『社会は情報化の夢を見る』を読みました。十五年前に書かれた旧版に加筆訂正し、さらに補遺を加えたもので、<[新世紀版]ノイマンの夢・近代の欲望>という副題がついています。「新しい情報技術が社会を変える! 私たちは何十年もそう語りつづけ…

埒外の者

クラスメイトが自ら命を絶つに至ったいじめに加担した者。累が及ぶことを恐れて知らぬ振りを決め込んだ者。きみ達は、将来知ることになるでしょう。自分たちは、世の多くの人のように、同窓会で旧交を温めたり、思い出話に花を咲かせたり、近況を知らせあっ…

責任を取らない大人たち

女子児童の自殺が、日数を経ても、新聞紙上でフォローされています。教師たちの「いじめがあったという認識は無かった」という主張を覆す事実が次々に明るみに出る様子は、あの「薬害エイズ事件」で、厚生省(当時)が「無い」と言っていた資料が次から次へ…

笑顔ひとつ

あれからずっと、彼女の前で笑顔になれない。笑顔を作っている。笑顔を作る練習なんて、したことがなかった。それは、自然になるものだと思っていたから。それはつまり、私が恵まれた人生を送ってきたということ。それに気付かずにいた、無神経な愚か者だと…

覆水盆に返らず

仙石官房長官が、自衛隊を指して「暴力装置」と言い放ちました。殺傷能力を持つという点で、警察とともに自衛隊もまた“暴力の機能”を持つことは、自明の理です。“暴力”とは、理不尽な力によって他人を屈服させるものです。それを理性の力で制御してみせると…

メルトダウン

雨後の筍の例えのままに、新しい団体が生れては消え、消えては生まれるプロレス界。選手の拡散と、それに伴う層の薄さ。そして、決定的なレベルの低下。その結果、メジャー団体とマイナー団体の区別すら曖昧になりました。これが第一のメルトダウン。選手層…

死にもの狂い

まず最初に。今回の記事は、私の思い込みを基にしています。関係者の方々の目に触れるとも思えませんが、失礼の段はご容赦を。もう何年も前。歌手の郷ひろみが、世界的にヒットした海外の曲をカバーしました。知名度のある曲と歌手の組み合わせ。関係者の誰…

Dynamite!!

大晦日の恒例、Dynamite!!に出場したいとアピールする選手が多くいます。例年に無い光景です。いつの間に、Dynamite!!がそれほどのブランドになったのだろうといぶかしんでいましたが、そうではないと気付きました。逆です。他に“場”が無いのです。テレビ向…

『青春は屍を越えて』

大藪春彦の『青春は屍を超えて』は、ここ数年、私にとって課題図書と呼ぶべき作品でした。というのも、「硬派の宿命・野望篇」の泰山氏の旧ブログのコメント欄にお邪魔して、色々と有意義なお話をうかがう中で、大藪春彦を話題にした時、「当然、読まれてい…

突然変異

「海保のビデオ、私は公開しない方が良いと思います。というのも、中国が自国の中で、自分たちは被害者で日本が悪いという世論を強固にすればするほど、いざ、日本がビデオを国際司法裁判所や、他の国際機関に提出した時、面目丸潰れでダメージが大きくなり…

僕はキミの兄じゃない

観る者に不思議な感情移入をさせるプロレスラー、柴田勝頼。柴田よ。キミを応援するファンは、弟を見守る兄のような視線を注いではいないだろうか。温かく見守り、キミが勝てば「よくやった」と頭を撫で、キミが負ければ「よく頑張った」と肩を抱いてくれる…

訴える力

ヘビー級の派手なKO劇。四の五の言って、結局はそこに落ち着くのでしょうか?かつて、PRIDEで判定決着が頻発した時期がありました。その結果、膠着という言葉が忌み嫌われ、それを誘発する行為という曖昧なものにイエローカードが出されるようになりました。…

格闘技“イベント”

この記事は、カテゴリーを[想う]に分類しましたが、[格闘技]を念頭に置いて書いたものでした。http://d.hatena.ne.jp/ocelot2009/20100925/1285422212昨日のK-1MAX。盛り上がらないイベントに価値はありません。

『死刑台のエレベーター』

「綿密に練り上げた完全犯罪を実行したジュリアンは、その直後に思わぬことから無人のビルのエレベーターに閉じ込められてしまう。36時間後にようやく外に出た彼を待ち受けていたのは、思いもかけない、まるで身におぼえのない殺人容疑だった。エレベーター…

察してくれ

今回の、尖閣沖の中国漁船衝突事件のビデオ映像がインターネット上に流出した問題で、中国政府が、日本政府と同じか、それ以上に頭を痛めているであることは容易に想像がつきます。自縄自縛。その苦悩が、正式コメントの短い強弁に滲んでいます。中国政府首…

制空権

月の球のイメージで思い出すのが、K-1でのアーネスト・ホーストvsフランシスコ・フィリオの初対決の試合です。キックボクサーとは異なる、後屈立ちのフィリオ。相手の攻撃を迎え撃っての一撃を狙います。(おそらく)初めて空手家と向かい合ったホーストは、…

月の輪

密教には「月輪(がちりん)観」という瞑想法があります。それは、胸の中に月の球をイメージし、それをまず上半身を包むくらい、次に体全体、道場一杯、家、町、日本、世界全体というように大きくしていき、最後は宇宙が球の中に入っているというところまで…

船戸与一は、ハードボイルドを「ハードボイルド小説とは帝国主義がその本性を隠蔽しえない状況下で生まれた小説形式である。したがって、その作品は作者の思想が右であれ、左であれ、帝国主義のある断面を不可避的に描いてしまう。優れたハードボイルド小説…

プロレスに物申す

新日本プロレスに所属するプロレスラー、真壁刀義が頚椎損傷のために休場し、復帰時期も未定とのことです。闘う二人の選手の協力作業のもとに、互いに危険な技を掛け合う現在のプロレス。そこに闘いの緊張感はなく、あるのは刹那的な刺激だけ。より危険な技…

撃て

今日、彼女の笑顔に、笑顔を返すことができなかった。(母方の)祖母が生前に私を評して曰く、「あのコを導けるだけの器を持った大人が周囲にいないことが、あのコの不幸だ」。無意識のうちに、本を読むことで、それを補おうとしていたのなら、実際の行動に…