2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『椿三十郎』

黒澤明の『椿三十郎』を映画館で観る機会を逃してはいけないと、午前十時の映画祭に足を運びました。三船敏郎の豪快な殺陣と、「良い刀は鞘に入っているもの」に代表される、のんびりおっとりした城代家老の奥方とのやり取りのコントラストが鮮やかな、とに…

『国体論』

今上天皇が現在の日本国憲法を肯定し、その枠組みの中で象徴天皇としての役目を模索し実践してきたことに誇りを抱いているのですから、それを書き換えようとする者こそ“反日分子”と呼ばれるべきでしょう。それが、いつの間にか、国家権力機構に対して反対意…

『用心棒』

「午前十時の映画祭」にて、黒澤明の『用心棒』を観ました。かつてビデオで、あるいはLDで何度も観た作品ですが、こうして映画館で観るのは初めてです。殺伐としてリアルな世界観、描写、殺陣。それと対を為す、戯画的に描かれる登場人物たち。しかし、今回…

UWF終わらず

多くの職場で、職を辞する際、給与や仕事内容への不満が理由として挙げられますが、本音のところでは人間関係、上司や同僚との不和が原因だと言われます。結局のところ、UWFも同様だったのでしょう。その最初期、夢枕獏はUWFを“運動体”と指摘しました。そし…