UWF終わらず

多くの職場で、職を辞する際、給与や仕事内容への不満が理由として挙げられますが、本音のところでは人間関係、上司や同僚との不和が原因だと言われます。

結局のところ、UWFも同様だったのでしょう。

その最初期、夢枕獏UWFを“運動体”と指摘しました。そして、運動体であるならば、その先には目指す理想があるのが理の当然です。

その理想があまりにも甘美であったがために、ファンは虜になり、自分たちが身を置く世俗と同様の、人の好き嫌いという下世話な話が見えなかったのでしょう。

また、プロレスラーは選ばれた人たちであるという認識から、自分たちとは違うというバイアスがかかっていたのかもしれません。

UWFは特定の団体を指すのみならず、運動体としての側面を持つからこそ、その名前を冠していない団体までも包含しています。

確かに、そこに理想はあったのでしょう。

年月が経ち、そう思えるようになっても、UWFのテーマ曲を聴くと高揚した気分になってしまうのですから、ファンというのは度し難い生き物です。

証言UWF 最終章 3派分裂後の真実

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