叛史の時代

アメリカ合衆国トランプ大統領が、北朝鮮金正恩委員長との会談、その結果として望む非核化の見返りとして、体制の保証をちらつかせています。

アメリカは建国以来、民主主義を世界中に広めるべく活動してきました。それが神の意思だからと。

代表的な例がベトナム戦争です。それ以外にも枚挙にいとまがなく、それらは『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』にて詳しく語られています。

かつて、そこには大義名分がありました。少なくとも、言い訳が出来ました。

しかし、トランプ氏が大統領になり、言葉の意味が本質的に変わってしまいました。「国益」という言葉の。

トランプ氏が言う国益とは、経済的な利益のこと、それだけです。

民主主義とは程遠い国であっても、損得勘定で扱いを変え、認める。そして、それを隠そうともしない。理屈を並べて正当化しようともしない。これが、第二次世界大戦後の多くの民主主義のための戦争の行きついた先であるなら、それらの戦いで命を落とした人々の死が無駄死にであったと言っているのも同じです。アメリカ大統領が。

国という物語、そこで語られる大きな思想、即ち正史に自らを重ねていられる時代は終わりました。叛史の時代の始まりです。

幸いなことに、わたしたちには先達がいます。彼の言葉は、いまこそ強く訴えてきます。もう、騙されている振りは出来ないぞと。

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