2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

王よりも王派

いま、自由民主党内で、威勢の良い暴論を吐く人が後を絶ちません。彼らが自らの信条に従って発言しているのかといえば、それは否でしょう。いま、こういう趣旨の発言をすれば“党内での”ポイントを稼げるという計算が見え隠れしています。党の外でどれだけ非…

まずは

たった一冊の本を読んで知った気になるつもりはありませんが、貧困の問題が現に在るのだから、まずは触れてみよう。そう思って手に取りました。奇しくも、児童擁護施設が外の世界に対して閉じられていること(それは同時に、外の世界が養護施設に対して扉を…

独りの人

この本を読んで痛切に感じたのは、昭和天皇の孤独でした。天皇は唯一人。誰との間にも共感は成立しません。そして、陸軍と海軍が、ずっと昭和天皇に正確な情報を伝えることを意図的に避けていたことは、その孤独をいっそう深めたと思います。一人の人間とし…

市民権、遠し

佐山聡が心臓の手術を受けたとのこと。予後も順調で、まずは一安心といったところでしょうか。それにしても、今回の出来事の一連の報道を見聞きして、プロレスはおろか格闘技も、かつてアントニオ猪木が唱えた“市民権”をいまだに手に入れてはいないのだと思…

声なき悲鳴

今回の安保法制も、アメリカの意向でしょう。世界に対する影響力が落ちてきたので、一部を日本に肩代わりさせようという目論みから。それを上手く利用してやろうというつもりでしょうが、あなた方は、そこまでタフなネゴシエイターでしょうか。わたしには、…

自然の中で

朝の出勤前、庭の野菜を眺めるのが習慣になっています。昨日より逞しくなっているように感じたり、大きくなっているように見えたり、ちょっとした楽しみです。そして、今日。驚くことがありました。ちょうど一週間前、いつもより早起きして、庭の一画の土を…

面目躍如

政治家、特に与党に身を置いている皆さん。自分でも信じていないことをもっともな顔で喋るのは辛いでしょう。馬鹿を演じるのは屈辱でしょう。でも、理念も覚悟もなく、そのときの都合によって言葉を切り売りする皆さんには似合いの態度です。面目躍如ですね。

言葉の人

小池真理子の『沈黙のひと』で最も印象に残っているのは、娘が、言葉を発することが不自由になった父親のためにひらがなを並べたボードを用意し、その中の文字を指差してもらうことで会話を成立させる場面です。それまでは、父親は、娘の言うことに明確な返…

今日という日を

旅行先の土産物屋で、スーパーなどでは手に入らない「ごぼう味のせんべい」を買いました。とても美味しいものです。手にするのは数年ぶりのこと。その数日後、仕事帰りに寄ったスーパーで「すっぱいポテチ」を買いました。以前からある銘柄のものではなく、…

自己愛の人

安倍晋三首相が、野党議員の「人の生き死にの話をしている」という言葉に対して「大げさなんだよ」と言い放ったとのこと。この人は、自分が大好きなんですね。世界にいるのは、主役の自分と、その他大勢の他人としか認識できないくらいに。戦争とは、どんな…