自然の中で

朝の出勤前、庭の野菜を眺めるのが習慣になっています。昨日より逞しくなっているように感じたり、大きくなっているように見えたり、ちょっとした楽しみです。

そして、今日。驚くことがありました。

ちょうど一週間前、いつもより早起きして、庭の一画の土を耕して畝を作りました。二箇所に分けて、短いものと長いものを一つずつ。そして、それぞれ、さつまいもの苗を四本、七本と植えました。

その苗の片方の端の一つが消えていたのです、忽然と。草むしりをしたように、すっぽりと抜かれていました。

苗を盗んで、それを自分で育てようとするような奇特な人はいないでしょうし、動物なら掘り返した跡があるはずです。

不思議に思って、出勤して年配の方に訊いてみたところ……。なんと、犬かタヌキ、あるいはイタチであろうとのこと。掘り返したりせず、きれいに取っていくそうで、とても驚きました。

食べるものを作るというのはダイナミックな自然の営みの一部なのだと実感し、これも野菜作りを始めたからこそ経験できることだと、収穫の喜びとは別の感動を味わいました。