2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人生の先輩

山奥のど田舎から社会を切る。まるで、辺境から帝国主義を撃つ船戸与一。違うのは、こちらはブラックユーモア小説だということ。主な登場人物は爺さんが三人と婆さんが一人。煮ても焼いても食えない爺婆四人組。体力も衰え、確かに老人は社会的に弱い存在か…

今がスタート地点

BOX

四か月間の休みを含んで、半年ぶりにヘッドギアを着けてマスボクシングをしました。最初の1ラウンドが終わった時点で脚はがくがく、どうにか2ラウンドをこなしたところでガス欠。それだけで終わりと相成りました。まあ良いでしょう。身体は正直、こんなもの…

資本主義の行方

法人税が低い外国に本社を移転したり、社内で使う言葉を英語にしたりする企業の話題を見聞きして、ずっと疑問に思っていました。この人たちは、自分を規定するとき、日本人と○○(企業名)の経営者or社員のどちらを第一義に選ぶのだろうと。グローバル経済と…

ほろ苦い

完璧な人間などいません。誰もがままならない人生を持て余しています。社会のセオリーに倣うことができずに身を持ち崩していくのではなく、まっとうに働きながら、家庭生活を営みながら、その中で、どこかバランスを取れない。発行部数が激減して四苦八苦し…

終戦記念日に想う

広島と長崎への原爆の投下は、日本を、戦争の加害者であると同時に被害者にもしました。それは、単純に勝った側か負けた側かということではありません。核兵器の使用を是とする人は皆無でしょう。つまり、人類にとって絶対に否定すべきものです。であるから…

『真夜中の相棒』

人は一人で生まれてきて、一人で死んでいきます。だから、せめて生きている間だけでも、誰かと通じ合っていたい。不器用に生きていくことを、この社会は容認しません。我々にとって有益な存在であれ、役に立てと。誰もが他人に誇れる立派な人生を送っている…

自らを否定する

国会議員は有権者の代表に過ぎません。選挙によって負託を与えられ、市井の声を汲み上げて国政に活かすために存在するのであって、決して統治者ではないはずです。大略「国会議員でない者は国政に口を出すな」という物言いは、(国会議員でない)有権者が自…

『この女』

アナタはアナタの物語を紡げ。それはそこに在る。その愛おしさを知ったなら、アナタは生きていける。この女 (文春文庫)作者: 森絵都出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/06/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る

情理を尽くす

人には、多かれ少なかれ承認欲求があります。では、それを満たすために、私たちは相応の努力をしているでしょうか。情理を尽くして語りかけること。それは相手に対して敬意を払うことであると同時に、自分自身をも大切にすることです。お互いにそうできたら…

積み重ねること

タイムリープを題材にした映画『All You Need Is Kill』は、努力を積み重ねることの尊さを示しています。企業の株主至上主義が短期的な目先の利益の確保を要求するように、いまの世の中では短兵急に結果が求められます。しかし、それらしく理屈を並べた、形…

呪縛

ひとつ前の記事の最後の一文。あれは嘘です。記事の結構を整えるために書いたのであって、昭和45年11月25日に三島由紀夫が割腹自決したことは、事実である以上に、私にとって真実です。それは呪縛。

檄の行方

三島由紀夫は、大略「自分たちの存在を否定する憲法を守るために戦うのか」という檄を自衛隊員に飛ばしました。結果はご存知のとおり。その言葉は野次と怒声、ヘリコプターのローター音に掻き消されました。あれから半世紀近く。この国の国民が、その憲法を…