『真夜中の相棒』
人は一人で生まれてきて、一人で死んでいきます。だから、せめて生きている間だけでも、誰かと通じ合っていたい。
不器用に生きていくことを、この社会は容認しません。我々にとって有益な存在であれ、役に立てと。
誰もが他人に誇れる立派な人生を送っているわけではありません。見栄と自己憐憫から、懸命に言い繕っているだけです。良くもないが悪くもないと。
この社会の約束事に身を沿わせることができず、堕ちていく愚か者たち。
自分以外の誰かを求めること。
自分以外の誰かに求められること。
その小さな幸せしか望まなかった故の悲劇。
苦い余韻に心が震えています。
- 作者: テリーホワイト,Teri White,小菅正夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: 文庫
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