2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

こんな時には

“哀しみさえ、いつかは思い出となる”(漫画『三丁目の夕日』のキャッチコピー)こんなフレーズが脳裏をよぎる時は、“だからこそ”大藪春彦を読みたい。

私の好きな作家:打海文三

大好きな作家でありながら、これほど語るのが難しい作家もいません。その作風にはアンビバレントと呼ぶべき側面があります。「○○は喪失の悲しみを知った者の目で〜を見た」といった具合に、地の文に登場人物の心象風景を織り込むことで、まず無駄な文章を排…

長谷川穂積のボクシング

肉体を使った芸術、それがボクシング。今夜の長谷川穂積の世界タイトルマッチを観て、その感を強くしました。様々な格闘技がある中で、ボクシングは特に大きな制約のもとに成立しています。両の拳のみを使って攻撃し、防御し、相手を倒さなくてはなりません…

虎の尾を踏んだ男たち

かつて“天皇機関説”という言葉がありました。“統帥権干犯”という言葉がありました。戦国時代、戦国大名と呼ばれる多くの有力者は、天皇を戴くことで権力を握るべく京を目指しました。今、それを繰り返そうというのでしょうか。ジャーナリストの立花隆はかつ…

見たい、純粋に見たい

小沢一郎は一体何に怯えているのか? あの強面に隠された、薄皮一枚の下にあるのはどのような表情なのか、私は知りたい。彼は何を見ているのか、何を考えているのか。その拙いセルフプロデュースに本人自身が苛立っている姿を見て、傲慢だと批判するのは容易…

マイクパフォーマンス

テレビのプロレス中継を観なくなって久しい中で、現在、新日本プロレスの中邑真輔に注目しています。創業者でありながら触れることがタブー。それが現在の新日本プロレスでのアントニオ猪木の位置付けです。その猪木の名前を出したことで物議を醸し、中邑は…

硬派の中の硬派

もしわれわれが空想家のようだといわれるならば、 救いがたい理想主義者だといわれるならば、 できもしないことを考えているといわれるならば、 何千回でも答えよう そのとおりだ、と。−チェ・ゲバラゲバラはその最後まで、船戸が定義する硬派そのものでした…

レノンつながり

意味に囚われない言葉遊び。何を書くかと同時に、如何に書くか。 何を歌うかと同時に、如何に歌うか。

追悼:ジョン・レノン

今日は12月8日。「スタンド・バイ・ミー」の動画を貼り付けておきながら、「イマジン」について語る天邪鬼。You may say I'm a dreamer But i'm not the only one I hope someday you join us And the world will be one「朝のラッシュアワーの人の流れの中…

ルネ・マグリットの『大家族』

画家ルネ・マグリットに『大家族』という作品があります。この絵をはじめて観た時、どこをどう見れば大家族なんだろうと不思議に思いました。児童文学者の灰谷健次郎は自分の作品を語る際に、“一つの命”という言葉を使いました。ひろさちや、という仏教学者…