2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

二つの国の乖離

国とは何でしょうか。それは、時間という縦軸と空間という横軸で繋がった、共に暮らす人々の総体です。と同時に、その秩序を維持するためのシステムもまた、国と呼ばれます。そのシステム=権力ヒエラルキーの上位にいる者は、二つの“国”を意識的に混同して…

自らを汚す

K-1の谷川貞治プロデューサーが、「他団体の主催する大会に出場した選手は、今後、K-1のリングに上げない」旨の発言をしたとのこと。迷った時は、基本に立ち返るのが原則。K-1の“K”とは何でしょうか?K-1の“1”とは何でしょうか?強豪が一堂に会する。K-1は他…

2/100

ボクシングジムにて。先日、プロ選手とマスボクシングをしました。その中で、自分がやりたいことの“1/100”をやろうと思いました。今日、練習生同士でグローブを合わせ、その中で、自分がやりたいことの“2/100”をやろうと思いました。この“2/100”という数字、…

良いクルマ

二十代前半の頃、“どんなクルマに乗っているか”は、友人と顔を合わせた時や酒の席で、最も無難で他愛のない話題の一つでした。お互いのクルマ選びのセンスの良さを褒め合った後は、その場にいない共通の友人や知人の話に移ります。「誰某は○○に乗っているっ…

心と身体

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現状認知の其の四。動き出しは下半身から。上半身=腕が先に動くのは、心が殴られる恐怖に支配されているから。

溜めはバネ

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現状認知の其の参。前足=軸足=左足。その膝の溜めが、すべての要。

『破獄』吉村昭

『破獄』は、脱獄を繰り返す囚人と、それを防ごうとする刑務所の看守たちの戦いを、戦中と戦後の社会を遠景に描いています。船戸与一の「叙事の積み重ねが叙情を凌ぐ」の理想の形の一つと言っても過言ではない作品です。読んでいて、著者の志の高さが伝わっ…

『羆嵐』吉村昭

吉村昭の作品を二冊、読みました。初めて読む作家です。ある掲示板でのやり取りの中で紹介していただきました。『羆嵐』は、極寒の北海道が舞台。雪深い山間の開拓村を、冬眠の機会を逃し、空腹に荒れた羆が襲います。恐怖は思考を停止させます。野生動物は…

地べたで生きる

映画『七人の侍』の最後の場面。野武士を撃退した後。田植えに勤しむ村の人々を見ながら、志村喬が演じる勘兵衛は言います。「今度もまた負け戦だったな。勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない」と。現在、私たちが遭遇している戦いの末に、この台詞が言…

音が鳴る

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現状認知の其の弐。繰り出した拳。グローブがミットやバッグと触れた瞬間に音が鳴るのが道理。しかし、繰り出した拳を引く動作の起点として、グローブがミットやバッグから離れた瞬間に、あの破裂音に似た音が鳴る感覚。雷は、稲妻が走った後に、雷鳴が轟き…

思いっきり

私には“無性に青春もの(の小説)が読みたくなる発作”という持病があります。いつまでも一緒だと思っていた友だち。いつまでも続くと思っていた毎日、あの夏。思いっきり笑え、泣け、叫べ。喜べ、悲しめ、怒れ。そして、跳べ!

愚か者去るべし

政治家を名乗るすべての者よ。歴史の審判を受けるが良い。

ハードル

「良いパフォーマンスを見せたい」とは、最近、様々なジャンルで聞くセリフです。どれほどのものか、お手並み拝見。ハードルとして、これはどうでしょう?

『WALL・E』

CGで描かれたロボットの愛らしさ。観ている間、ずっとニコニコ。

パラドックス

寸止めの伝統派空手は、型(の演舞)と組み手で技を競います。狂言師の野村萬斎は、大略「型によって演じる不自由さの中に無限の自由がある」と言いました。競技としてルールが整備され、もはやバーリ・トゥードではなくなっても、制限の少なさ=より自由で…

現状認知

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左ジャブが当たらない距離で、右ストレートが届く快感。

始まってもいない

今回の震災で行方不明になった方たちの数は、未だに一万人を越えています。その一方で、新聞紙面に掲載される、亡くなって前日に身元が判明した方たちの数は日に日に減っています。あの日から二か月近く経つというのに、まだ家族と対面できない方たちがたく…

小説版『ゴルゴ13』

船戸与一は“外浦吾朗”の名前で、漫画『ゴルゴ13』の原作に参加していたことがあります。その中から『落日の死影』『鬼畜の宴』『おろしや間諜伝説』の三編を選び、自ら小説化しました。映画『梟の城』で、アクションスーパーバイザーの毛利元貞は、大略「首…

良い笑顔

「別冊・プロレス昭和異人伝」のshingol氏が主宰するレスリング道場“マイブレス”の皆さんの試合後の様子が、ブログにアップされています。「キミは生きろ。何かを変えられるまで」とは、映画『スカイ・クロラ』の台詞です。彼らの中で、何かが変わったと確信…

無限大記念日

本日、マイブレスの選手たちが試合に臨みます。「前へ」明治大学ラグビー部の元監督、故北島忠治氏の言葉です。ひたすらに、前へ。そして、その向こうにある確かな手応えを掴んでくれたなら……。皆さんにとって、マイブレスにとって、今日が“無限大記念日”に…

野獣からの伝言

「(前略)苦しくてたまらないとき、僕は神に祈る。悪霊の神、不吉な運命の神にだ。屈服はしないぞと祈るのだ。 運命に従うのも運命。しかし運命に逆らうのも運命だ。死の手にガッチリつかまるまで運命の神に、人間はいくらたたきのめされても屈服しない、と…