『U.W.F戦史3』読了
夢を、見ていました。
「UWFに所属するプロレスラーの全員が全員、“強さ”や“最強”を目指していたのではなかった」という単純な事実を見落とすほどに、夢を見ていました。
新生UWF=前田日明であること。他の選手に、前田に匹敵する人物がいないこと。その二点によって、新生UWFの崩壊を描く本書が前田の立ち位置に沿ったものになるのも致し方ありません。
それでも、私は前田日明に問いたい。
新生UWFが“実験の場”であったなら、前田に匹敵する唯一の人物、佐山聡もまた、旧UWFにおいて同様に実験をしていたことをどう評価するのか。
最後にちらっと佐山の名前を口にしているように、彼は前田の中で、今でも大きな存在であり続けています。
読み終えて、様々なあれこれが脳裏に去来し、渦巻き、自分がどんな感想を持ったのかもわかりません。混乱はしていません。ただ、落ち着きません。
咀嚼する時間が必要です。自分でも思いがけない瞬間に、書きたいことが溢れてくるかもしれません。その時を待ちます。