2015-01-01から1年間の記事一覧

技術のレベル

なぜ、ボクシングの変化について書いたかというと、通っているボクシングジムの練習生だった人が、地下格闘技の大会に出場するという話を聞いたからです。総合格闘技の練習もしておらず、一か月近く運動もしていないそうで、それで試合をするのは無謀と思え…

ボクシング今昔

ボクシングは、殴り合いであると同時に理(ことわり)の競技です。その技術の進歩により、街の喧嘩自慢が飛び込んでもおいそれとは通用しない世界になってしまったそうです。幼いころから学び始め、少なくとも高校生の段階でアマチュアの実績を積んでいない…

老いは罪か

老人福祉に関する財政の問題について、団塊の世代が死んでいなくなれば解決するという論があります。人口の減少は国力の低下をもたらし、その維持が最優先事項だと言う人もいます。つまり、解決すべきは少子化で、高齢化ではないという結論になります。この…

『3月のライオン』第11巻

自分以外の誰かのために頑張れるって素晴らしい。「自分のため」なんて気取っている寂しがり屋よ、涙を拭け。3月のライオン 11 (ヤングアニマルコミックス)作者: 羽海野チカ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2015/09/25メディア: コミックこの商品を含むブロ…

すぐそこにある危機

老人問題、と書いて、老人の存在=社会問題であることに暗澹たる気分になります。漫画『ちびまるこちゃん』の初期のエピソード、年金をもらったおじいちゃんが得意満面で孫のまるちゃんにお寿司をごちそうしたり玩具を買ってやったりして財布が空っぽになっ…

間違っていた

昨日まで「お国のための犠牲」を説いていた人が、今日は民主主義の旗を振る。そんなふうに日本人は、(戦中を含む)戦前と戦後を別の国のように分けて捉えているのだと思っていました。あれは、いまの日本とは違う国のことだと。わたしは間違っていました。…

今日という日

平成27年9月21日。今日という日を忘れない。この日の記憶を胸に生きていく。

傾奇者

国会という最も政治的な場で、喪服に焼香のポーズというパフォーマンスを演じた山本太郎。賛否両論、というよりも否の意見が多いであろうことは想像に難くありません。しかし、悪名は無名に勝ります。ほとんどの国会議員が、隣の選挙区の有権者には顔も名前…

今は昔

かつて、自由民主党の政権末期、及び民主党が与党の座にあったころ。政治の話は即ち内閣の支持率の話でした。その数字の上下に大騒ぎしていたのも、いまとなっては牧歌的とさえいえる光景です。安倍内閣が支持率に一喜一憂しないのは、彼らの権力の基盤が“国…

元祖じゃじゃ馬

これもまた反骨の物語です。前半のラブコメよりも、紅緒が職業婦人として働きだしてからの方が好きだった、ませガキ。そして、いま思い浮かぶキャラクターが「印念中佐」というのが、なんとも。

『アメリカン・スナイパー』

クリス・カイルの『アメリカン・スナイパー』を読みました。というより、ようやく読み終えました。とにかく、読むのが苦痛でした。自伝を読むに際して共感できないというのは致命的です。正しいアメリカと、アメリカに敵対する野蛮人という単純な二項対立。…

売り払う

ワタミが介護事業を“売却”するとのこと。企業が不採算部門を切り捨てるのは世の常。利益を求めるのが自らの正義なら、至極もっともなことです。つまり、ワタミは“儲かる”と踏んで参入したわけです。そして、思ったように儲からないから放り出した。馬鹿にす…

好事魔多し

不幸の種は絶頂時に蒔かれます。平坦な道ばかりではありません。上りきれば、下るのです。中国で、(戦勝国として)戦後70年の記念式典が行われるのは至極もっともです。それ自体は否定しません。しかし、それが“軍事パレード”である必要はないと思います。…

残留孤児

日本と中国について考えるとき、わたしが思い浮かべるのは“残留孤児”の悲劇です。人一人を育てることは大げさでなく一大事業です。自分の人生を賭ける覚悟がなくては決してできないことです。「口減らし」という言葉があります。戦後の貧しい社会で、他人の…

遺跡

IS(イスラム国)が歴史的に価値がある遺跡を破壊していることが報道されています。背景にイスラム教が偶像崇拝を禁じていることがあるそうですが、ISがたんなる領土の拡大ではなく、コーランの記述の実践として世界をイスラム教で染めようという意図を持っ…

UWF

プロレスラーの垣原賢人が病気療養中で、その応援のための大会が行われたとのこと。UWF。この三文字に魅せられたのは、プロレスラーもファンも同じ。この感動の共有は、他のプロレス団体ではあり得ません。「プロレスラーは強いんです」by桜庭和志病魔との、…

興奮

どんな本を読むより、どんな映画を観るより、キミと遊ぶのは最高のエンターテインメントだ!

分をわきまえろ

数日前、「Mr.childrenの桜井和寿が政治的な発言をしない理由」を取り上げた記事を読み、その胡散臭さに顔をしかめました。桜井和寿がどのようなスタンスを持とうと、それは彼の自由意思であり、それを否定する気は毛頭ありません。わたしが嫌悪感を抱いたの…

荒療治

BOX

今週は月曜日から土曜日まで、六日間ずっとジムに通いました。もう何年も前、マイブレスに絡んで“個人的強化週間”を設定して以来のことです。ここ数か月、主に体調を崩したことが理由で、ジムに通う回数が減っていました。そこで、仕事の忙しさも落ち着くタ…

敗戦記念日

福井晴敏の『終戦のローレライ』を評して、「ようやく太平洋戦争を題材にしたエンターテインメント小説が書かれた」というものがありました。人の命が失われた惨事の物語化を拒否しながら、この作品を夢中で読んだのはなぜか。それは、自分がそれを経験して…

もう戻れない

夏、暑い夏。カップに入った、練乳をかけた氷菓が美味しい。でも、ちょっと物足りなくもあり、別に買っておいた練乳を足して食べると、食べ応えたっぷり。さあ、大変です。その練乳を使い切ったあと。そのままの状態では食べる気が起きないのです。目の前に…

鎮魂

あの日航機墜落事故から30年。当日の夜のことは、いまでもはっきりと覚えています。茶の間で家族とテレビを見ていたら、速報のテロップが流れ、すぐにNHKにチャンネルを替えました。画面から伝わる緊張感に、子供ながらに固唾を飲んで画面を見つめました。ボ…

泣き虫の殺し屋

『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』でドイツについて論じるエマニュエル・トッドはフランス人です。そして、フランス映画といって思い出すのが、これ。

手強い本

資本主義という言葉を字義どおりに解釈するなら、民間企業の営利活動などではなく、“資本”を中心に経済活動が営まれるということです。誰かが商売を始めようとしたとき、株主を募って資金を集めるにしろ、銀行に融資してもらうにしろ、そこには金銭の貸し借…

ミスもまた良し

ある音楽教室の子供たちの演奏会に、席埋め要員&拍手係として足を運びました。ちなみに、まったくの付き合いです。歌を歌う子もいれば、ピアノを先生と一緒に演奏する子、一人で演奏する子と色々です。お辞儀をする様子も“ペコリン”という感じで可愛く、親…

掟破りの

このブログを始めた当初、温かい言葉とともに見守ってくれた方が、沈黙を破り新たなブログを始めました。正直な感想を書くなら「始めてくれました」としたいところです。本物は、どこに在っても本物です。現実を認識し、真実を見抜く。置かれた環境、立ち位…

これは手強い

現在、エマニュエル・トッドの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』を読んでいますが、遅々として進みません。もちろん、連日の猛暑で体力を消耗していることもありますが、それだけではないという自覚があります。翻訳された小説を読むとき、よく言われる…

変わらない

前の記事の続き。わたしたちが当たり前だと思って疑わない常識や価値観は、わたしたち自身が考えに考え抜いて至った結論でしょうか。そうではないでしょう。いつの間にか身の回りにあって、疑うという発想すらなく受け入れているだけ。自分の意思という背骨…

変わる

映画『ロッキー4』の話。東西冷戦の真っ只中、敵地ロシアに乗り込んだロッキーは、敵愾心むき出しの観衆に囲まれて四面楚歌のなか、強敵ドラゴと闘います。しかし、ラウンドを重ねるにつれ、機械のように冷徹だったドラゴは闘う者の激情を表していき、いつの…

夏の読書

戦争は、どんなに理屈を並べても、美辞麗句で飾っても、人間同士の殺し合いです。それは最も愚かな行為。それを経験していないというのは誇れることです。そして、それと同時に、その惨たらしさ、品性の下劣さを想像することも大切です。そこで、わたしの本…