遺跡

IS(イスラム国)が歴史的に価値がある遺跡を破壊していることが報道されています。

背景にイスラム教が偶像崇拝を禁じていることがあるそうですが、ISがたんなる領土の拡大ではなく、コーランの記述の実践として世界をイスラム教で染めようという意図を持っているのであれば、異教徒と妥協するための交渉の余地はないということになるでしょう。

度重なる報道を見聞きして、わたしは漫画『MASTERキートン』の第一話を思い出しました。

戦闘中、作戦の一環として古代遺跡を爆破する任務を負った男が、その美しさに何もできず、大勢の仲間を死なせてしまいます。そして、生き残った連中が復讐をしに来て、そこに主人公のキートンが絡むという内容です。

古い遺跡を扱って、『MASTERキートン』は物語をつくりましたが、ISの行動には物語性の欠片もありません。しかし、ISは自分たちが大いなる物語の途上にあると認識しているはずです。

この差を埋めることができるのでしょうか。