これは手強い

現在、エマニュエル・トッドの『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』を読んでいますが、遅々として進みません。もちろん、連日の猛暑で体力を消耗していることもありますが、それだけではないという自覚があります。

翻訳された小説を読むとき、よく言われることがあります。その国で暮らし、その言語を使って生活していなければ、言葉の微妙なニュアンスを感じ取ることができず、本当に理解して読むことはできないと。

それと同じです。日本で暮らしていると、ヨーロッパのニュースの量は絶対的に少なく、それぞれの国の国民感情や他国との距離感など、窺い知ることはできません。何か大きな話題があっても、国際社会のなかの日本という捉え方で扱われるのはアメリカとの関係です。

こういうところにも戦後の日本の立ち位置が透けて見えますが、それはまた別の話。

この本の著者はフランス人です。彼が「あって然るべき」と思っている前提が、読者のわたしには無いのです。

その溝が、どうにも埋まりません。恥ずかしいです。

しかし、それが逆に大きな刺激になる可能性もあり、結局は自分次第だと気合を入れるべく、こんな駄文を書いてみました。