2012-01-01から1年間の記事一覧

橋本徹VS週間朝日

抗議されたら、反抗議することなく振り上げた拳を下げる。連載中止は、内容は措いても、一片の覚悟もなく書かれた記事であることを露呈しました。表現の自由/第四の権力/社会の木鐸。マスコミという立場が免罪符になると自惚れていたのだと思います。それだ…

ほろ苦い

『マルドゥック・ヴェロシティ』を読んで気付いたことがあります。それは、『マルドゥック・スクランブル』のボイルドは“死にたがっていた”ということです。眠らない男にとって、それは究極の希望だったのでしょう。しかし、虚無に身を任せたボイルドには、…

『マルドゥック・ヴェロシティ』

科学技術によって作られたネズミのウフコックは、自らを“道具存在”と位置付け、“有用性”を追求します。それは、他人に必要とされること、自分以外の他者を幸せにすること。その相棒(バディ)は、重力を操る能力を持つディムズデイル・ボイルド。睡眠を摂る…

言葉にできない

胸がいっぱいで何も書けません。そのような心理状態があることを初めて知りました。

忘れない

記憶が“そのヒト”を作るなら、それが失われるのはただただ無惨です。その時になって「まさか自分が……」というセリフを口にすることがないように、今から努力しよう。

覚えておく

記憶は財産です。思い出は宝ものです。何でもないこと、ささやかなこと、当事者たちが気にもとめないことを、傍観者の私だからこそ覚えておこう。それをいつか話してやろう。幸せをくれた感謝の想いとともに。

祈る

もしも、この電子の海に神が宿っているならば、今この瞬間にも戦っている“彼女”に祝福を。

断言する

人間の生き方に“これがスタンダード”なんてものは無い。

試算

アナタの親が80歳/アナタが50歳/アナタの子供が20歳。これを基に計算してみましょう。これをスライドさせてみます。アナタが80歳/アナタの子供が50歳/アナタの孫が20歳。アナタが80歳で亡くなったとして、あなたを直接に知っている/記憶している最も若い人は…

続『獣の奏者』

この作品は“ファンタジー”に分類されます。しかし、優れた作品はジャンル分けを拒絶します。優しい語り口と、少女の成長とともに国家の在り方まで論じる内容。それらが見事に溶け合って、どの年齢の読者が手に取っても、その人なりに想うこと、考えることが…

『獣の奏者』

“言葉”によって綴られる小説を読んで心が打ち震えたとき、その感動を語る“言葉”を、私は持ち得ません。危地にある母親を救おうとした少女エリンの必死の形相と、母親に抱きつくしかなかった無力感。そこから始まった、母親を知る旅。生き物は如何に在るのか…

やる気のない

ゆっくりと流れる数分間をともに過ごしましょう。

ネガティブから始めよう

山田風太郎はシニカルなユーモア感覚の持ち主です。相変わらず記憶をもとに書いていますので正確ではありませんが、大略以下のように書いていたことを覚えています。「世の60歳以上の老人が(全員)突然いなくなっても誰も困らず、社会は何事もなく動いてい…

緩と急

BOX

練習メニューを元に戻して、下半身の動きがあってこそのボクシングということを、身を以って実感しました。拳をより遠くへ。腕を伸ばし、縦に大きく空間を使うこと。そのために必要なのが、緩と急のリズム。フットワークと、ステップイン・アウト。その動き…

夢よもう一度

小泉純一郎が「郵政改革」を旗印に人気を博していた頃、支持する理由として多く聞かれたのが「何かやってくれそうだから」でした。政権交代のときの、民主党は有権者に「一度やらせてください」と呼びかけ、有権者は「硬直した自民党よりはマシだろう」と投…

同じ道

ここ数年の中国の様子を見聞きするにつけ、私には、戦前戦後を問わず、かつての日本と多くの面で重なって見えます。戦前の日本の、国内経済の疲弊を打破すべく行われた大陸への進出と、国内だけでは賄えず、外に出て行かざるを得ない現在の中国の、周辺諸国…

選挙に行こう

今日、会社員の65歳までの定年延長が若者の雇用機会を奪うという事実を実感しました。国会議員は当選してナンボ。自分に一票を投じてくれる人に向けた政策を掲げるのは当然です。であるならば、この国の在り方が歪であることの理由の一端は、選挙に無関心で…

踊らされてはいけない

他人に文句を並べる人、勇ましいことを言う人、自分の正しさを声高に主張する人がいたら、こう思って間違いありません。「上手くいっていないんだな」国同士の外交という舞台では、それを逆に利用するくらいの知恵が求められると思います。相手より大きな声…

本を読む喜び

『風の影』で本好きのハートをがっちり掴んだカルロス・ルイス・サフォンの『天使のゲーム』は、前作とはまた趣きを変えながら、読者を至福の時間に誘います。現実と幻想が、その境界線を曖昧にしていく展開が、舞台となる魔都バルセロナに似合います。特に…

素朴な疑問

立花隆が、田中角栄を金脈問題よりも“二重権力構造”を作ったことで批判したことを記事に書いたことがあります。http://d.hatena.ne.jp/ocelot2009/20110827/1314414686大阪市長の橋本徹が代表を務める「維新の会」が国政に進出するとなって、その人気にあや…

ゴミ捨て場

森瑤子を語るとき、外すことのできない有名なエピソードがあります。名付けて「おにぎり絶交事件」。結婚後、仕事を辞めて専業主婦という閉ざされた世界に身を置いた森瑤子。社会との接点を失くし、自分を肯定できなくなります。そこで得た唯一無二の親友は…

そこに何を見るか

脚本の瑕疵を含め、完成度という点で、『ダークナイト ライジング』は、前作『ダークナイト』に劣ります。しかし、それを指摘して批判することは、その人の心の貧困を露にします。『ダークナイト』は、その圧倒的な完成度で観る者を圧倒しました。魂が震える…

日はまた昇るか

『ダークナイト ライジング』のバットマンは、無敵のヒーローではありません。しかし、人の持つ勇気というものを示してくれます。人間は、苦境に陥ったときにこそ、その真価が問われます。立ち上がること。何度でも立ち上がること。挫折の数だけ立ち上がるこ…

再開

BOX

肉離れを起こした右脚の状態も回復し、二か月ぶりのミット打ち。隠忍自重、限られた練習内容で現状維持に努めてきましたが、やはり体力は落ちていました。いつもなら、ミット打ちの後にシャドーボクシングやサンドバッグ打ちをするのですが、下半身はがくが…

出戻り

桜庭和志と柴田勝頼が新日本プロレスのリングに上がることに否定的な意見もあるようですが、これは逆に千載一遇のチャンスです。誰にとって? 迎え撃つ新日本プロレスの選手にとって。出戻りといって私が思い出すのは、長州力です。追随するレスラーが多く、…

ペーパーバック

自分が書きたいのは文学作品ではなく、ペーパーバック。五條瑛は、自らの小説家としての立ち位置を明確にしています。それは、文学賞とは無縁の作家人生を全うした大藪春彦の系譜に連なります。その作家が唯一受賞したのが「大藪春彦賞」というのも粋です。…

『鷲たちの盟約』

大恐慌の真っ只中で、ルーズベルト大統領が暗殺されていたら……。実際には未遂に終わった事件を“歴史のIF”で書き換えたら、そこに現れるのは歪な異世界です。ヨーロッパではナチスドイツが快進撃を続け、アメリカではポピュリストの大統領が独裁を敷いていま…

口直し

つまらない記事が続いたので、ここで一曲。

鼻白む

反原発を主張する人たちの代表が野田総理大臣と面会したとのことですが、これを何がしか意味のあることと考えるのは短絡です。このニュースを知って、私は鼻白みました。野田首相が「NO」と言うのはわかりきったことで、当人には痛くも痒くもない、まったく…

声高に叫ぶということ

ミステリーには、ミスディレクションという手法があります。見事に、消費税の増税問題が吹き飛びましたな。