政治

の政治家

国際政治のニュースを見聞きするとき、国を人格を持つ個人のように表現することに違和感を覚えます。例えば、「○○(国名)の態度は〜」や「○○の行為は〜」といった言い方をしたとき、その主体を想像できますか? 私はできません。しかし、その○○の後に「の政…

存在感

いま現在、政治家とされる人たちの中で、安倍晋三首相だけが存在感を持って耳目を集めています。彼に対するカウンター足り得る人物が見当たらないのは、その意見を傾聴したいと思える政治家を持ち得ないのは、私たち有権者の敗北です。しかし、この敗北は“い…

軽薄の行き着く先

今回の都知事選ほど軽薄な選挙は知りません。この程度の選挙しか持てないのだとしたら、日本の戦後民主主義は敗北したのです。しかし、それを嗤うことはできません。直近の事実は基準になります。そうして坂をゆっくりと転げ落ちた先に何が待っているのか。…

勉強しよう

1月4日の読売新聞(朝刊)で、菅義偉官房長官と橋本五郎編集委員の対談が掲載されています。互いに秋田県出身であることを確認することから始まり、和気藹々とした雰囲気。「立場は異にしているが、俺たちは仲間」という感じです。ジャーナリストと政治家が…

稚拙

山本太郎参議院議員の一連の言動は稚拙極まりなく、今後に何ら期待を抱かせるものではありません。自分の行動に対する反発や批判は想定されたはずです。それに対して如何に反論するかまで準備しての行動でなければ、ただのスタンドプレー、自己満足に過ぎま…

正当化

政治においては、「目的が手段を正当化する」ことがあってはいけません。歴史は、その傲慢がもたらす悲劇に満ちています。

報道の死

「特定秘密保護法案」において、知る権利、報道の自由に配慮する旨の文言が付記されるとのことですが、これほど馬鹿らしいことはありません。その法律が実際に運用されるに際して、運用する側が自分たちの意に沿わないことに譲歩するわけがありません。その…

予定は未定で決定ではない

投票日の二週間前にして、既に「自民党が圧勝、過半数の議席を確保するのは確実」という記事が新聞の一面をかざっています。「何だ、自分の与り知らないところで情勢は決しているのか。私が投票するまでもなく結果はあらかじめ決まっているのか」という予断…

答案用紙の×印

参議院議員選挙を目前に控え、衆議院と参議院の議席数のねじれ状態の解消が急務であるという趣旨の報道があります。まるで「間違いを正せ」と言っているような。ねじれ状態は、六年前と三年前の選挙の結果です。それを諸悪の根源であるかのように否定するの…

交渉人

政治家を名乗るすべての人に問いましょう。「その立場にはない」という言い訳は通じません。アナタは、アナタ方ではなくアナタは、この国に暮らす人々の“幸福に生きる権利”を守れる力を持った、タフなネゴシエイターでしょうか。

支持しない理由

安倍内閣の支持率が高い水準を維持していることが報道されています。私は、世論調査で「支持する」と「“どちらかといえば”支持する」と選択肢が二つあることに、数字の厳密性という点で疑問を持っています。「支持する」と答えた人は、その意思表示を積極的…

イノシシ派

何という外交下手。レーダー照射云々の事実が確認されたなら、それは取っておき、最強のカードでしょう。それを早々に晒すとは。安倍首相から“謝罪”という言葉が出ましたが、中国共産党の指導部が自らの非を認めるはずもないことは火を見るより明らか。自分…

絶望も幻滅もしない

今回の選挙で自由民主党が圧勝したのは、民主党が歴史的な「政権交代」を成したときと同様、“敵失”によって利を得ただけ。自分たちの力で得点したからではありません。民主党は政権の座を手にして、高価な玩具を与えられた子供のようにはしゃぎ、見当違いな…

過半数

かつて自由民主党が政権与党にあった頃。総理大臣が誰かに関係なく、その時々の最大派閥が支配力を持っていました。それは数の力。多数決の話です。キーワードは過半数。国会という大きな枠組みの中で、過半数を超える議席を有する集団が与党として権勢を振…

省みる

新聞やテレビで“第三極”という言葉が踊っています。しかし、振り返ってみましょう。それほど遠くない過去。“反自民”という旗印の下に集まった細川連立内閣は、その目的を果たした後、あっさり崩れ去りました。“政権交代”という宿願を果たした民主党は、寄り…

パワーゲーム

理想を実現したいのなら、その立場にいなければならないという理屈はわかります。市井の一市民ではなく、国会議員だからこそ揮える力もあるでしょう。石原慎太郎の都知事辞任。しかし、私は「この人たちは、所詮“権力闘争”というゲームを遊んでいるに過ぎな…

夢よもう一度

小泉純一郎が「郵政改革」を旗印に人気を博していた頃、支持する理由として多く聞かれたのが「何かやってくれそうだから」でした。政権交代のときの、民主党は有権者に「一度やらせてください」と呼びかけ、有権者は「硬直した自民党よりはマシだろう」と投…

素朴な疑問

立花隆が、田中角栄を金脈問題よりも“二重権力構造”を作ったことで批判したことを記事に書いたことがあります。http://d.hatena.ne.jp/ocelot2009/20110827/1314414686大阪市長の橋本徹が代表を務める「維新の会」が国政に進出するとなって、その人気にあや…

鼻白む

反原発を主張する人たちの代表が野田総理大臣と面会したとのことですが、これを何がしか意味のあることと考えるのは短絡です。このニュースを知って、私は鼻白みました。野田首相が「NO」と言うのはわかりきったことで、当人には痛くも痒くもない、まったく…

声高に叫ぶということ

ミステリーには、ミスディレクションという手法があります。見事に、消費税の増税問題が吹き飛びましたな。

アリバイ作り

あれこれ揉めていますが、感情に訴えて一時的な支持を得ても、結果的にはマイナスです。相手が礼儀に欠ける態度を取ったからといって仕返しをしたら、自らを貶めることになります。礼儀に適った態度を、慣例に則った行動を心がけるべきです。誠実に、穏やか…

位置取り

あれこれ揉めていますが、感情に訴えて一時的な支持を得ても、結果的にはマイナスです。このグローバル社会の網の目の中では、ローカルという概念は成立しません。どの国で起きたことでも他人事ではありません。複雑な関係性の中では、誰もが当事者です。そ…

言葉を弄ぶな

選挙で選ばれた政治家は、選挙で落選するまで、二十四時間三百六十五日、公人です。その期間中に「私的な言動」などあり得ません。野田佳彦が何かを言ったら、野田佳彦という人間がというよりも先に、それは内閣総理大臣及び民主党党首の発言なのです。その…

同じ穴の狢

首相官邸前でのデモについて尋ねられた枝野と細野、両大臣の憮然とした表情と、質問を無視する態度。事前に用意された質問に、各方面から批判的な指摘を受けないよう、言葉のレトリックを駆使した「何かを言っているようで何も言っていない」コメントを作っ…

猿芝居

かつて、郵政民営化が政局の争点になっていた頃。小泉純一郎首相(当時)を諌めんとした、自民党の最大派閥の長の森善朗幹事長がけんもほろろに追い返され、路上で、出された酒の肴のチーズを手に、首相の不退転の決意を、その変人振りとともに愚痴混じりに…

空虚な祭り

オリンピック招致に関する調査で、日本国内の支持率の際立った低さが話題にもならず、それでも報道されています。民意だ世論だと声高に叫んでいながら、自分たちの意に沿わない数字が“外部の機関”によって出されると、「意識や意欲に欠ける」だの、「これか…

正しいだけでは足りない

魑魅魍魎が跋扈する、面子と実利が複雑に絡み合う政治の世界で、錦の御旗=自分の正しさを振りかざして猪突猛進しても、自己満足しか生みません。それも、「結果は良くなかったが、自分は正しいことをした」というだけの。中国の盲目の人権活動家、陳光誠氏…

優良物件

とにかく素晴らしい物件なんです。きっと喜んでいただけると思いますよ。最新の技術で設計、管理されていて、快適この上ありません。建物の補修や清掃といった維持管理は、すべてお任せください。皆さんのお手は煩わせません。特に毎日の掃除は大切です。皆…

リスク

政治家にとって最も怖ろしいのは選挙に落ちることだと云います。そのリスクを冒してまで、「無駄を省いて国の運営をスリムにすれば財源は確保でき、安易な増税はしない」という、自分たちが政権与党になれた最大の公約を反故にして言及するのを避けてまで猪…

引き揚げた二人

ここ数年の政治の貧困を見るにつけ、五木寛之と大藪春彦を読んできて良かったと、自分の作家を見る目の確かさに自信を深めています。誰の顔色を気にしているのか知りませんが、舐めんなよ。