勉強しよう

1月4日の読売新聞(朝刊)で、菅義偉官房長官橋本五郎編集委員の対談が掲載されています。

互いに秋田県出身であることを確認することから始まり、和気藹々とした雰囲気。「立場は異にしているが、俺たちは仲間」という感じです。ジャーナリストと政治家が対峙している緊張感は微塵もありません。

誌面に溢れるのは、現在の自民党による政治の肯定です。注文をつけているようで、実際には、政治家が“言っておきたいこと”を言ってもらうための質問、意見。まるで台本どおり。

しかし、菅氏の次の発言には噛み付いてほしかった。

「(東京五輪で)東日本大震災から復活した日本を見てもらう(後略)」

菅氏は、現状の何を以って、どこをどう切り取って“復活した”と言っているのでしょうか。私には皆目見当がつきません。

もちろん、様々な現場では不断の努力が積み重ねられているでしょうし、それは大切な歩みです。それでも、この発言は酷い。

この乖離を埋める言葉が見つかりません。

立場によって言うことが変わるという姿は、与党と野党が入れ替わるなかで、ねじれ状態の国会で散々目にしてきました。

与党であるから(自分たちが責任を負う)現状を肯定的に評しているだけであって、これが野党の立場にあったら舌鋒鋭く批判しているのではないかとも思ってしまいます。

新聞は読みます。本も読みます。ネットで発信される意見も可能な限り読みます。そうして、自分で考えます。そのうえで、選挙があれば必ず投票します。

当たり前といえば当たり前。それを確認した正月でした。