2018-01-01から1日間の記事一覧

ご挨拶

あけましておめでとうございます。昨年はわたしの繰り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。今年は、何がどうとは言えませんが、ある予感がします。田村潔司がヴァンダレイ・シウバと対戦するにあたって、その覚悟を「勝ちたい。ただ、勝ちたい…

『狼眼殺手』③

月村了衛は、“機龍警察”シリーズの特筆すべき点は、龍機兵(ドラグーン)という操縦者が乗り込む機械兵器の存在ではなく、警視庁が外部の人間を契約して雇っているところにあると言います。何故、操縦者を警察官から選ばず、外部から連れてきたのか。それは…

『狼眼殺手』②

「わたしは、十二歳のときに持った友人以上の友人を、その後持ったことがない。誰でもそうなのではないか」(映画『スタンド・バイ・ミー』)勝新太郎は、物語には排泄感が必要と言いました。溜まっていたものを吐き出してすっきりする感覚ということです。…

『狼眼殺手』①

高村薫が『黄金を抱いて翔べ』でデビューしたとき、「どうして、こうのような作家が現れたのか」という驚きとともに迎えられたそうです。月村了衛の『機龍警察』(ハヤカワ文庫)を読んだとき、まったく同じ感慨を抱きました。この作家を語るとき、「冒険小…