2012-08-04から1日間の記事一覧

自浄作用

立花隆は、日本の新聞について、記事が無記名であること、オンブズマンがいないことを批判しました。誰が書いたのかわからない記事は、記者の顔を消し去り、責任の所在を曖昧にします。オンブズマンとは、紙面の一部に編集部の権限の及ばないスペースを与え…

硬派と報道

この国の報道について考えるとき、辺見庸と船戸与一の対談は貴重にして重要です。それらは、辺見庸の『屈せざる者たち』と、船戸与一の『諸士乱想』で読むことができます。それぞれ別の内容です。それぞれの内容について詳しく触れたいところですが、それは…

反射神経

私の家族が遭遇したこと。ある在来線でのこと。酔っ払った男性が車両から車両へふらふらと行きつ戻りつしていました。どうやらトイレを探している様子。そして、ようやく見つけたものの、そこには故障中の張り紙が。男性は再び別の車両へ。しばらくして戻っ…

a sense of moral outrage

佐々木俊尚の『「当事者」の時代』を読んで唯一不満に思ったのは、記者クラブの弊害について触れていないことでした。特殊な組織が情報を独占する。これも既得権益の一つです。それを自らに許す者が、他人を同じ言葉を使って批判する。ジョークにもなりませ…