ちょっと意地悪な

個人的な夏の文庫フェア。

テーマは“ちょっと意地悪な”です。入手が困難だったり、読むのが大変だったり。でも、ちょっと背伸びをする読書も良いものです。

打海文三の『されど修羅ゆく君は』と『愛と悔恨のカーニバル』は続けて読んでほしい二作です。後者の最後のヒロインのセリフに、にやりとするか、のけ反るか。

されど修羅ゆく君は (徳間文庫)

されど修羅ゆく君は (徳間文庫)

愛と悔恨のカーニバル (徳間文庫)

愛と悔恨のカーニバル (徳間文庫)

五味康祐の『柳生武芸帳』は漢文調の美しい文章が奏でる剣と謀略の物語です。

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

森瑤子の『女ざかりの痛み』は幼いと可愛いの区別がつかない人に。

女ざかりの痛み (集英社文庫)

女ざかりの痛み (集英社文庫)

ロバート・ニュートン・ペックの『豚の死なない日』と『続・豚の死なない日』は厳しい世の中で誠実に生きる尊さを示してくれます。スコップの握りの部分が黄金色に輝くのは何故か。

豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

続・豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

続・豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

三島由紀夫の『禁色』はエアコンのスイッチを切って、蝉の声を聞きながら汗をかきながら読んでほしいです。

禁色 (新潮文庫)

禁色 (新潮文庫)