訃報に接し

フィデル・カストロの訃報に接し、船戸与一の『国家と犯罪』を手に取りました。

その(朗々と声に出して読みたくなる、詩のような)序文にて船戸が見つめている世界において、最後まで「カストロ」という個性を全うした姿に、アメリカに亡命したキューバ人たちの彼に対する怨嗟も、キューバで暮らす人の「彼もまあよくやっているよ」という素朴な支持も溶けていくようです。

国家と犯罪

国家と犯罪