ツケ

わたしが働く業界では、バブル崩壊後の慢性的な不況のなか、多くの会社で人件費を抑えるために新規採用を控えていました。その結果、中堅と呼べる層がいない、あるいは手薄という状態になっています。

これと同じことが、格闘技興行「RIZIN」で起きています。

新しいカードが発表されると、そこにある名前は懐かしいものばかり。“最強”という概念がファンタジーに過ぎないことが周知されている現在、個別に「この二人のどちらが強いのか」という興味すら湧かないのでは、消費者への訴求力は無いも同然です。

PRIDEの消滅のあと、新たなスターが生まれることなく現在に至っていることを如実に物語っています。

しかし、ここで「だからこそ」と続けましょう。

だからこそ、名声を得ていない選手にとってはチャンスです。

過去の名選手を目当てに会場に足を運んだりテレビの前に座ったりする人たちに、「良い選手がいるじゃないか。もっと見てみたい」と思わせることができるか。単純に試合に勝った負けたではなく、もっと違う勝負です。

これに勝てれば、視界は大きく開けます。

RIZINのリングに上がることで満足するのでは志が低い。組まれた試合で勝つことが目標では足りない。

さあ、アナタの出番です。