スカウター

生活保護の不適切な受給が話題になっています。不適切。何と使い勝手が良く、何も言い表さない言葉でしょう。

それは受給者の人間としての資質の問題なのでしょうか。所詮は他人の金(税金)という、運営する人間の問題なのでしょうか。それともシステム自体の問題なのでしょうか。

「健康で文化的な生活」の“最低限”の基準とは如何なるものなのでしょう。運用を厳密にすべきなら、受給資格という入り口だけでなく、“その後”も管理されるべきというのが理屈です。

衣食住。日々の生活のすべての面で、それが数値化される世界。

“必要な”一日の摂取カロリー。健康を害さない程度の衣服。雨風を凌げる家屋。それ以上は贅沢として不可。あらゆる買い物が生活保護受給者専用のチケット制。その内訳の報告の義務化。もし“不適切な”支出があれば、翌月の支給分から減額する。

数字にしてしまうのが手っ取り早く、わかりやすい。

生活保護受給者と、そうでない者。より深い断絶と格差ができれば、私たちが話題にする“格差社会”など吹き飛び、大勢の人々が心安らかになります。優越感という麻薬に酔って。

でも、悪酔いは辛いですよ。