心を切り刻む“if”

もしも、“彼女”が死んだなら。

私は、ともに死にたい。それが叶わないなら、狂いたい。

それだけの愛情を注いできたという自負があるから。

しかし、彼女はそれを望まないでしょう。喜ばないでしょう。

それを知っている私は、では、どうすれば良いのか。

漫画『ハチミツとクローバー』で、父親の復讐を果たした兄弟。しかし、兄は虚しさを抱えて姿を消します。残された弟と、部下の会話です。

部下「どだい、想像力のある人間に、残酷な復讐なんて無理なんです。しかもカオル様は半端に優しいときています。相手に与えたダメージを、自分でも受けてしまう……」

弟「もし、もしカオルに何かあったら、オレは……」

部下「大丈夫です。言いましたでしょ。カオル様には想像力がある。おまけに頭も良くて、記憶力も、そりゃあもう嫌になるほどたっぷりある……。(中略)何より、ずっと慕って側を離れなかったあなた様のことが、今頃ぐるぐる頭の中をよぎりまくって、自分を粗末にすることすらできずにいらっしゃるはずですよ」

自分を粗末にすることは、愛する者への裏切りです。

被災地で頑張っている皆さん。どうかご自愛ください。