見知らぬ天井

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に、「見知らぬ天井」という回があります。私も、その“見知らぬ天井”を見たことがあります。

あれは大学受験の時。もう何年も訪ねたことのない親戚の家に泊まりました。

その時、毎晩のように夜中に目を覚ましました。瞬間的に、自分がどこにいるのか、どのような状況にいるのかわからず、不思議な気持ちで“見知らぬ天井”を眺め、数秒後に「ああ、そうだ。受験で、親戚の家に泊まりに来ていたんだ」と気付きました。

被災地で不自由な暮らしを強いられている方たちは、一か月が経っても、その“見知らぬ天井”に慣れることはないと推察します。自分では緊張していないつもりでも、心と精神は絶えず緊張していると思います。

今日という日の中で、ふと笑顔になる瞬間はあったでしょうか。

今日という日の中で、ふと涙が溢れる瞬間はあったでしょうか。