男の顔

漫画『北斗の拳』で、ラオウもなく、ケンシロウも姿を消した世界で戦い続ける、成長したバットとリン。その二人の前に再び姿を現したケンシロウは、バットに言います。「男の顔になったな」と。バットは、おそらくケンシロウの不在の間ずっと堪えていたであろう涙を流します。

わずか一年の間に、一人の男の顔つきから佇まいまで変った例を、私たちは知っています。

ヨーロッパから凱旋帰国した後、個性を打ち出せずにいる前田日明と、


UWFの一年を経た前田日明

スポーツとしてのMMA。その選手たちに、この毒を含んだ色気が無いのが物足りない。無いものねだりを承知で、そう思います。