『MASTERキートン』2

第十二巻に「空へ…」という話が収録されています。

キートンの娘(高校生)は、ある朝、駅で中学時代の同級生と顔を合わせます。そして、ある理由から、その少年とともに学校を休んで山に向かいます。

家に遺書を残して姿を消した息子を心配し取り乱す少年の両親は、のんびり構えているキートンに尋ねます。「娘さんが心配ではないのですか?」と。

キートンは答えます。「娘とは事情があって一緒に暮らしていないのですが、いつ思い出しても、浮かんでくるのは笑顔のあのコなんです。だから、心配はしていません」

私も同じです。思い出の中で、彼女はいつも楽しそうに笑っています。それは今も。いつ会っても笑顔で、新しい生活が幸せで充実している様子が伝わってきます。