鞘に入った刀

牙を研げ。そして、研いだ牙は心の鞘に収めろ。

黒澤明監督の映画『椿三十郎』の一場面。滅法強い素浪人の椿三十郎を評して、おっとりのんびり屋の城代家老の奥方曰く、

「あなたは抜き身の刀みたい。いつもぎらぎらして、良く斬れます。でも、本当に良い刀は鞘に入っているものよ」。

相変わらずのうろ覚えですが、ほぼ正しい台詞です。

椿三十郎』というと、最後の仲代達矢との決闘場面が有名ですが、私はこの場面に感銘を受けました。