可愛い顔して

先日、自然界の厳しさを垣間見ました。

仕事中にふと外を見ると、スズメがちょんちょんと跳ね回っていました。小動物を愛でる気持ちで眺めていると、そんな穏やかな雰囲気ではありません。そのスズメは、懸命に虫をついばんでいました。

嘴だけで虫を捕らえようとしても、噛むための開閉の動きで、虫が零れ落ちてしまいます。ついばんでは落とし、を何回も繰り返す中で、まだ生きていた虫が飛んで逃げようとしました。

地面すれすれを這うようにして逃げるのではなく、空中に飛び立った虫。次の瞬間、スズメは跳び上がり、空中に浮かぶ虫をピンポイントでその嘴にキャッチしました。追いかけるなんて動きは微塵もありません。迷いの無い一直線。一瞬の勝負。捕食者とはこういうものかと見入りました。

ささやかな戦いを目撃した、麗らかな午後。