節操が無い世の中

カテゴライズすることで事象を位置づけるという側面はあります。部屋の片付け、模様替えでしょうか。マーケティングといえば論理的に聞こえもしますが、要するに商売に結びつけるということです。それはわかりますが、それでも。

“誰もが特別なオンリーワン”と言っていたどの口が、“草食系男子”などと言っているのでしょうか。そのような括りはナンセンスと言っていたのではないのですか?

“婚活”などと、ある一定の年齢になったらそのような行動を取るのが当たり前のような言説は、個人を規格品にするようなものではないのですか?

節操が無いにも程があります。自分の意見ではないからこそ、言葉を垂れ流すことに不感症になっているのだろうと想像しますが、大人がこれでは、子どもを躾けるなど到底無理な話です。「人間は言葉によってのみ真に思考する」と書いたのはジャーナリストの立花隆ですが、ここまで空疎な言葉が、消費を促すこと以上に受け手の心に通じるとは思えません。

政権交代が叫ばれる今回の選挙ですが、金で歓心を買おうとする点では、自民党民主党も五十歩百歩です。敵失で点を取っても、その試合は運良く勝てるかもしれませんが、勝ち続けることはできません。