茶番

自民党が揉めています。一連の醜態で、表面に浮かび上がってきたことがあります。自民党は、民主党を「寄り合い所帯」と批判していましたが、自分たちもまた同様であることを露呈しました。

派閥という名の小さな政党の集合体。それが自民党です。彼らの最優先事項は“与党であること”です。その前には政治的理念の違いも、利害の対立も些細なことです。与党であるためには妥協もすれば、取り引きもします。野党になることに比べれば、一時的に政治的理念を放棄することなど恥じ入ることではないのでしょう。言葉のレトリックを駆使し、自分は正しいことをしたのだと取り繕うこともお手の物です。

来る選挙が不利であるという状況下、その“皆で与党でいよう”という共通の了解事項が崩れつつあり、うろたえ右往左往しています。

逆境にある時に胸を張って堂々としていることの如何に難しいことでしょう。逆境にある時こそ、その人の真の姿が現れます。

思い出す人物が二人。
一人はサッカー選手の三浦和良。ワールドカップ直前に代表から降ろされ帰国した際の、あの毅然とした態度。
もう一人はプロレスラーの小川直也。PRIDEで期待を裏切ってヒョードルに惨敗した後、それでも当時在籍していたプロレス団体のためにリング上で歯を食いしばってパフォーマンスをやり通した姿。

自民党の国会議員の皆さん、長い目で見れば、今こそ男を上げるチャンスです。