記憶

『全電源喪失の記憶 証言・福島第1原発 日本の命運を賭けた5日間』を読みました。

なぜ、本書のタイトルは“記録”ではなく“記憶”なのでしょう。

記録は機械的な作業で残せます。しかし、記憶は不断の努力なくしては残せません。

去る者は日々に疎しなら、時の流れの向こうに去る出来事もまた同様なのでしょうか。

否と言いましょう。断じて否と。

わたしたちはまだ戦いの最中にあります。それは戦後処理の段階ですらありません。