投資

裏隣りの家の女の子が大学院を卒業して中学校の教師になりました。担当科目は数学。素直に頭を垂れるのみ。

忙しい毎日を過ごしているようで、本を読む余裕もないと思いますが、一冊差し入れました。プレゼントではありません、差し入れです。

内田樹の『下流志向』です。

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

この本に書かれていることのすべてが正解であると言うつもりはありません。ただ、何か考えることがあったとき、その材料にしてくれれば、どのような結論に至るにしろ資するものがあるのではないだろうかと思いました。

これは善意からではありません、投資です。

彼女がより良い教師になってくれれば、その影響を受けた教え子たちがより善き者になって社会に貢献してくれると信じているからです。

一方で、年若い人生の後輩に影響力を行使するのは自尊心を満たす歪んだ愉悦だとも理解しています。