与太話

政治家が、次の選挙で自分を落選させるかもしれない有権者よりも気にしなければならないのは誰か。考えるまでもありません。

アメリカはアジア重視の姿勢を鮮明にしていて、その一環がTPPですが、それが地域のではなくアメリカの利益を追求してのものであることは論を俟ちません。

そこに、(アメリカの利益にならない。犠牲や負担を考慮すると割が合わないと)他国への武力介入に消極的になった姿を重ねると、恐ろしい想像が浮かびます。

アメリカは、東アジア及び東南アジアでの影響力、発言力を確保しておきたい。でも、国内的には、直接的な行動は国民のコンセンサスが得られず、時の政権の存立すら脅かされる。対外的には、国際社会での盟主の座が揺らいでしまう。

そうならないための、アメリカに都合の良い手駒。それが集団的自衛権を行使する日本ということにはならないでしょうか。

戦争に負けるというのは、こういうことなのでしょう。鼻息荒い安倍首相すら、端役の一人に過ぎないのかもしれません。

戦後レジームからの脱却。それが、アメリカが支配する世界の否定ではなく、新たな戦争において戦勝国側に与し敗戦国という立場から抜け出すということなら、これは怖いことです。

数年後、こんな与太話を書いてと嗤われることを願います。