ターニングポイント

都議会の野次問題に関して、自民党内で緘口令が敷かれているそうです。
まったくバカだな。安倍首相にとって滅多にないチャンスなのに。

それが正しいのか間違っているのか判断できないまま、はっきりと自説を述べる安倍首相の姿を是とする大衆は、結局のところイメージでしか考えていません。否、それは考えるよりも手前、気分でしかありません。

政治家がだんまりを決め込むのは旧態依然とした姿です。数年前、それを嫌った有権者は民主党に政権を委ね、それにも幻滅した反動で再び自民党を選んで現在に至っています。

ならば、ここは野次を飛ばした議員の首を切るのが正しい選択です。「泣いて馬謖を斬る」のではありません。たんに、自身の政権運営の足を引っ張る邪魔者を排除するだけです。

戒告などの、党内のしがらみや温情を感じさせる中途半端なものではいけません。きちんと辞職させるのです。それも、安倍首相の強い不快感、遺憾の意を前面に押し出して。

そうなったら、世の人々はこう思うでしょう。

安倍首相は、党の立場や身内の論理ではなく、物事の筋を通すことを重んじる人物なのだ。

このプラスのイメージこそ、彼の主張に反対する人々を捻じ伏せる最強の武器になります。

この野次問題は、実は都議会という一地方議会にとどまらず、国政に影響を及ぼし得る、日本の歴史のターニングポイントになるかもしれないことだと私は思っています。