アリバイ作り

書店の、新刊を平積みしているスペースで、白洲次郎を批判する本を見かけました。

意見は人の数だけあり、それを否定する気はありません。しかし、帯に書かれた、白洲次郎の人格すら否定し悪しざまに罵る言葉にきな臭いものを感じました。

白洲次郎は、吉田茂の懐刀として戦後の日本の復興に尽力しました。その“戦後レジーム”からの脱却を宣言したのが安倍普三首相です。

白洲次郎を否定することで、日本の戦後の歩みをも否定する。そして、何年後かに、「あの頃に、このような本も出版されていた」と、出版されたという事実のみをアリバイに使う。

そういう意図を感じたと言ったら、考え過ぎでしょうか。