下地処理

勧善懲悪の時代劇が戦後の“空気”を作ったと云ったら、うがち過ぎでしょうか。

庶民は権力を握った悪人に虐げられるもの。そして、慈悲深い正義の味方として、さらに上位の権力者が現れ、救ってくれるもの。

その大いなるマンネリズムが毎週のように、毎日のようにテレビ画面を通して視聴者に刷り込まれた結果が、「お上のやることに間違いはない」という「ぼんやりとした沈黙」だと、私は思います。

終戦から68年。下地は念入りに塗り固められました。