通商の話

FTAは「自由貿易協定」と訳されます。その拡大版がTPPです。

特定の相手と、それ以外の大勢とは異なる互いに有利な取り決めをすることが、果たして“自由”と表現すべきものなのでしょうか。

疎外された者が、ならば自分たちもと同じことをすれば、それは複数のグループの形成、対立を生みます。

突出した存在のない、どんぐりの背比べのグローバル時代は、パックス“誰でもない”時代。

そこでブロック化によって世界経済が切り刻まれることを、著者は危惧します。

その中で、著者は、“シェア”という言葉が「市場占有率」ではなく「分かち合う」という意味で使われることが多くなってきたことに着目します。

どの国も、他国がいなくては自分たちも存続できません。お互いに。