『生活保護3兆円の衝撃』

生活保護費の急激な増大が話題になるとき、大概の人はこう言います。

「本当に困っている人のために使われるのは良い。しかし、働けるのに働こうとしない奴のために我々の払った税金が使われるのは腹立たしい」

生活保護は貧困の罠。

易きに流されるのが人間です。何もしなくても自動的に現金が手元に届く状態に慣れたら、それが長引くほど、働く意欲が減衰していくのも当然でしょう。当初は少しでも早く働いて自立しようと思っていたとしても。

この本は、主に“稼動世代”と呼ばれる「働ける人たち」を扱っています。彼らは、『無縁社会』で取り上げられた“無縁死予備軍”と重なります。

生活保護受給者の医療費の問題。

貧困ビジネス・闇社会の問題。

本当の貧困層の、実は三分の一しか受給していない問題。

制度が現実に追いつけない、対応できない軋みが噴出しています。現場の人間の頑張りだけで凌ぐ限界を超えています。

他の国々と比べて貧困層が多い、餓死者が出るGDP世界第三位の国。

「税と社会保障の一体改革」で何が変わるのか。

NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃

NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃